レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

在宅高齢者の転倒予防

転倒は70歳以降10歳毎にその発生率が2倍に増えていく 転倒は意図しない傷害による死亡の3番目に高い原因である(1) 転倒は高齢者の非致死的および致死的傷害の最も多い原因である(2, 3) 傷害に至らない転倒であっても、機能低下、精神的ストレス、自立…

非アルコール性脂肪肝疾患

Nonalcoholic fatty liver disease(NAFLD)は肥満の増加に伴って非常にその数が増え、現在では米国および世界で最も多い慢性肝疾患となっている(1) 病理学的にNAFLDは80%以上の患者にみられるnonalcoholic fatty liver(NAFL)(あるいはisolated hepatic…

Clostridioides difficile Infection

1978年までにClostridioides difficile(以前のClostridium difficile)が抗菌薬に関連しておこる下痢のもっとも多い原因として確立された(1) 2011年の米国におけるC difficileの発生数はおよそ453000、それに関連する死亡数は29300であった(2) C diffic…

Parkinson病

Parkinson病はアルツハイマー病に次いで二番目に多い神経変性疾患である(1)。長らく運動系の障害と考えられてきたが、感覚、感情、認知、自律神経系にも影響する非運動系の症状も有する 年齢とともに罹患率が増え、65歳以上の1%、80歳以上の3%で疾患が認め…

医師として成長し続ける方法

研修医などの若手が己の研鑽に熱心なのはそれほど珍しいことではないが、それをその後も長く維持し続けることはなかなか大変だと思う 大きな声では言えないが、一度免許を取って研修さえ終了してしまえば、究極それ以上自分をアップデートしなくても働き方さ…

帯状疱疹

水痘を発症するvaricella zoster virusに感染したことのある全ての人が帯状疱疹を発症する可能性がある 米国の人口のおよそ95%がvaricella zoster virusに潜伏感染している。三人に一人が帯状疱疹を発症し、年齢とともにその頻度が増える 脊髄後根神経節ある…

当たり前のことを当たり前にやれ

昔上司によく言われた言葉だ 最近その大切さが多少分かるようになった気がする

心不全

心不全の罹患率は年齢と共に増え、lifetime riskは20〜45%にのぼる 時代とともに診断後の生存率は改善しているが、依然死亡率は高いままである。およそ50%の人が診断5年後には死亡している 心室不全はEFの低下した心不全(HFREF/systolic dysfunction)とEF…

大腸憩室炎

大腸憩室炎の多くは50歳以上の患者で見られるが、若い人にも増えてきている 大腸憩室を持つ大部分の人は無症状であり、1〜4%の人で憩室炎を発症する(1) そのうちおよそ20%の患者が10年以内に一回あるいはそれ以上の再発を繰り返す(2) 大腸憩室炎は合…

治療のゴールに関する会話のガイド

重篤な患者は治療ゴールと予後に関する話し合いを家族を交えて行うことをためらう場合がある。しかし多くの場合、医師とはその話し合いをしたいと考えている(1) 多くの医師と家族は治療のゴールに関する話を始めることを患者の希望を取り去ることだと間違…

緩和ケア

緩和ケアは慢性で治癒が困難である重篤な疾患に罹患した患者のQOLを改善し症状を和らげることを目的としている。ただそれは必ずしも治療オプションがなく、予後が限られていることを意味しているわけではない(1)。緩和ケアは重篤な疾患によってもたらされ…

蜂窩織炎・皮膚軟部組織感染症

皮膚軟部組織感染症の頻度は近年落ち着いたものの依然高く、尿路感染症の2倍、肺炎の10倍である(1) 皮膚軟部組織感染症 蜂窩織炎 (cellulitis) 丹毒 (erysipelas) 毛嚢炎 (folliculitis) せつ (furuncle) よう (carbuncle) 皮下膿瘍 (cutaneous abscess…

脂質異常症

脂質異常症は動脈硬化性心血管疾患(atherosclerotic cardiovascular disease (CVD))の主要なリスクファクターである 生活習慣の改善はtotal cholesterol, HDL, LDL, triglycerideに良き影響を及ぼすためAHA (American Heart Association)はすべての成人に…

Acute Kidney Injury

急性腎障害 Kidney Disease Improving Global Outcomes (KDIGO) 基準 Cre上昇 ≧ 0.3mg/dL(48時間以内)or Cre ≧ baselineから1.5倍(7日以内)or 尿量< 0.5ml/kg/h 6時間以上 KDIGO staging Stage 1: Cre上昇≧ 0.3mg/dL or 1.5-1.9 times baseline or 尿< 0…

尿路感染症

尿路感染症には一般的に以下のものが含まれる 無症候性細菌尿、急性単純性膀胱炎、再発性膀胱炎、カテーテル関連無症候性細菌尿、カテーテル関連尿路感染症、前立腺炎、腎盂腎炎 尿路感染症のリスクは男性より女性の方が、特に閉経前の方が高い。他には糖尿…

インフルエンザ

インフルエンザAはウイルス表面の2つの主な糖タンパクに基づいてサブタイプに分類される(H: hemagglutinin (16種類), N: neuraminidase (9種類), H1N1, H3N2が人でよく流行する)。遺伝子が比較的不安定で流行しやすい インフルエンザBはAに比べ多様性が少…

肥満

肥満の割合はアメリカおよび世界中で過去40年間劇的に増え、そして現在も多くの国で増加し続けている 多くの肥満関連疾患は脂肪組織の代謝の影響に起因している (肥満関連疾患:多数 (他:心房細動、うっ血性心不全、深部静脈血栓、悪性疾患(大腸癌、閉経…

喫煙

米国において1965年以降タバコの使用数は半分以下に減っているが依然予防できうる死の原因第1位である(1) 多くの医師が喫煙治療に関する適切なトレーニングを受けておらず、多くの患者が禁煙に関する援助を受けていない 喫煙者は非喫煙者に比べ10年以上寿…

アルコール摂取

Alcohol Use Disorder(アルコール使用障害)で治療適応を有する患者のうち実際に治療を受けているのは4%以下である(1) アルコール乱用は予防できうる死の原因の第3位にあたる(2) 低量のアルコール摂取が虚血性心疾患や虚血性脳疾患の発症予防に有効で…

閉塞性睡眠時無呼吸

繰り返す上気道閉塞による酸化ヘモグロビン飽和度低下や生理的ストレスによって血圧上昇や心血管疾患が引き起こされる(1) 閉塞性無呼吸を示唆する症状を呈する患者のうち実際に評価され治療されているのは50人に1人のみである(2) 外来では全ての患者…

心房細動

・自覚症状は動悸や胸痛が比較的若い患者で多い一方、高齢者では倦怠感や呼吸困難感が多く認められる(1) ・日常的に症状を有する患者では診断にホルター心電図で十分なことが多いが、発症の頻度が少ない場合は1ヶ月モニターしても見逃す事もあり得る ・原…

市中肺炎

・肺炎球菌ワクチンの適応 65歳以下で慢性呼吸器疾患を有する(COPDは含まれるが喘息は適応でない) ・慢性疾患を持つ高齢者は呼吸器症状がない場合がある (倦怠感、転倒、食思低下、意識障害などで受診した高齢者の鑑別疾患として考慮する必要がある) ・…

痛風

・コーヒー (4〜6杯/day)・ビタミンC (500mg/day) 摂取はリスクを下げる(1, 2) ・ロサルタンとカルシウム拮抗薬はリスクを下げ、β遮断薬・ACE阻害薬・ロサルタン以外のアンギオテンシンII受容体拮抗薬はリスクを高める(3) ・低用量アスピリンは尿酸保持…

深夜に専門医に電話で相談する時の心得

仕事とはいえ真夜中に宅直の専門医に電話をかける事は決して心浮かれる作業ではない。ましてや相手がおっかない医師である場合ならなおさらだ もちろん睡眠を中断させられる側の方が辛いのだが そのストレスを少しでも増幅させないために、せめて相談する側…

平均在院日数を短くする方法

アメリカの病院で働き始めて最初に驚くのは患者の入院期間が短いことだ 半分以上は入院翌日、少なくとも二日以内には退院している印象である 一週間なんて入院していたらかなり長い感がある 科や病院の種類による平均入院日数の違いはあるだろうが、他の国と…

救外より入院依頼を受けてから指示出し,ノート記載を終了するまでの経時的行動

ここでの主なコンセプトは入院対応におけるタイムマネージメントである 救急から入院依頼が引っ切り無しに来る場合、とても各所を行ったり来たりしている余裕はない どこで時間をロスするかを考え、それを減らすための対策を行う 例えば ・入院場所が違う 本…

ジェネラルを志す以上は

己の弱点とも向き合わなければならない、のかもしれない

General internal medicine (memo from NEJM knowledge plus and MKSAP)

<general medicine> ・management of patient with general weakness, slow gait, recent fall prescribe vitamin D without obtaining level ・dumping syndrome avoid refined carbohydrate ・zoster vaccine live vaccine ・linezolid toxicity type B …

Cardiology (memo from NEJM knowledge plus and MKSAP)

・dual antiplatelet Tx for STEMI avoid prasugrel for patient with h/o stroke, >75 yo, body weight < 60kg ・Tx for HTN in HFpEF patient ARB (candesartan) reduce hospitalization in patient with HFpEF ・first-line monotherapy for hypertensive…

Pulmonary and Critical care medicine (memo from NEJM knowledge plus and MKSAP)

・Tx for idiopathic pulmonary arterial hypertension require long-term anticoagulation ・management of acute pulmonary embolism in patient with h/o HIT argatroban (parenteral direct thrombin inhibitor) or others ・duration of ABX for ventil…