レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

全身性エリテマトーデス

 

Systemic Lupus Erythematosus (SLEあるいはループス)は免疫システムが体中の正常な細胞と組織を攻撃することによって起こる病態である。SLEの免疫反応はBリンパ球とTリンパ球の過剰な免疫応答と自己抗原に対する免疫寛容の欠如によって特徴づけられる。抗体産生、免疫複合体の組織沈着、補体とサイトカインの活性化によって軽度の倦怠感や関節痛から生命を脅かす臓器障害に至るまでの範囲にわたる臨床症状が引き起こされる

 

北米での罹患率は10万人あたり23.2人で世界で最も高い(1)

 

SLEは治癒しないが、薬物によってコントロールすることが可能である。米国での年齢調整死亡率は46年の間に24.4%減少し、これは治療の発達と早期診断によるものと考えられている(2)。しかし一般人口に比べ依然SLE患者の死亡率は2〜3倍高い。最も多いSLE患者の死因は腎疾患、心血管疾患、感染症である(2, 3)

 

 

 

診断

体重減少、倦怠感、軽度発熱はよく見られ、関節痛や関節炎を伴うかもしれない

 

SLEの関節炎の特徴は持続する朝のこわばりと軽度から中等度の関節腫脹である。非びらん性で、対称性あるいは非対称性、大関節あるいは小関節のどちらにも認められるうる。多量の関節液貯留が認められることは少なく、関節液も炎症性ではない(4)。関節変形も少ない

 

全身症状を伴う関節痛や関節炎が、SLEに特徴的な顔、頸部、四肢の光過敏性皮疹などを認めない場合は、SLEの診断の前に感染症診断のための評価を行うことが妥当である

 

 

皮膚症状もよく見られ75〜80%の患者で認められる(5)。急性、亜急性、慢性に分類される

 

急性の皮疹は頬部、頭、腕、手、頸部、胸部に現れる硬結性あるいは紅斑性のものである。頬部の皮疹は酒さ(rosacea)、薬疹、多形日光疹などに間違われる可能性があるが、SLEに特徴的な他の臨床症状や血清学的所見があれば皮膚生検が必要になることは稀である

 

亜急性皮疹は痕を残さず、光が当たる場所に出る環状連圏状型(リング状で重なる)、あるいは丘疹落屑型の皮疹からなる。これはanti-SSA抗体とよく関連する

 

慢性皮疹は円板状エリテマトーデスや、ループス脂肪識炎、肥大型エリテマトーデス(特徴的ないぼ状皮疹)、tumide lupus(滑らかで光沢がある赤紫色の丘斑で通常頭や頸部に出る)、凍瘡状エリテマトーデス(青紫の皮疹で手指、足趾、耳などに見られる)などの稀なものが含まれる。円板状エリテマトーデスは最もよく見られる慢性皮疹で瘢痕と色素脱失を残して治癒する硬結性丘斑を特徴とする。急性の皮疹はほぼ全身性ループスと関連するが、円板状エリテマトーデスでは全身症状が稀である(3〜5%)

 

 

 

 

SLEの症状は他にも様々な形で現れる。発熱、皮疹、関節炎が最も古典的な初期症状であるが、標的臓器の急性障害が見られることもよくある(6)

 

血小板減少、白血球減少、リンパ球減少、貧血などの血液所見を認める、血尿、蛋白尿、細胞円柱、血清クレアチニン上昇などの腎所見を認める、咳、呼吸困難、喀血、胸膜痛などの呼吸器所見を認める、頭痛、羞明、局所的神経所見などの中枢神経症状を認める、などが生殖年齢の女性である場合はSLEの可能性を考慮する必要がある

 

 

 

血液所見

血球減少はよく見られ、中等度から重度のリンパ球減少が疾患の高い活動性および臓器障害との関連を認める(7)。溶血性貧血は多くない(8)

 

 

腎所見

腎障害はよく見られる標的臓器障害であり、臓器不全のハイリスクであるため予後が悪い。50%にのぼるまでの患者に腎疾患を認める(9)。透析や腎移植を受けるループス関連末期腎不全患者は他の原因による末期腎不全患者に比べ予後が悪い(10)

 

 

呼吸器所見

あらわれる症状と治療への反応は障害される解剖学的部位に依存して異なる

 

胸膜炎が最もよく見られる呼吸器所見で、30〜50%の患者に認められる(11)。ループス胸膜炎は感染、肺血栓塞栓、肝疾患、心疾患、悪性疾患などの他の原因が除外されて初めて診断される

 

血管性障害は肺胞出血、肺高血圧、血栓塞栓症などの原因となる

 

実質の障害は比較的少なく、間質性肺炎、acute pneumonitis、BOOPなどに起因する場合もある

 

 

神経精神所見

SLEによる神経精神症状は血管障害、自己抗体、炎症メディエーターなどに起因し、頭痛、無菌性髄膜炎、血管炎、運動障害、痙攣、認知障害、精神症状、脱髄疾患、脊髄症、自律神経障害、末梢神経障害などを引き起こす

 

 

眼所見

乾性角結膜炎(シェーグレン病を伴うあるいは伴わない)、角膜炎、上強膜炎、強膜炎、ぶどう膜炎、網膜血管炎、網膜動静脈閉塞、網膜症などが眼所見として認められる可能性がある(12)

 

 

消化器所見

消化器症状としては食欲不振、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢などが認められる。SLEにおける他の腹痛の原因としては腸間膜血管炎や肝胆道疾患による場合もある。稀な消化器合併症としては偽性腸閉塞、蛋白喪失性腸症、膵炎などがある。免疫不全を伴うSLE患者ではサイトメガロウイルスやサルモネラ感染による腸炎が起こる可能性もある

 

 

 

 

米国リウマチ学会の診断基準の役割

SLEは多臓器疾患で感染症、悪性疾患、他の自己免疫疾患に類似する

 

1997年にAmerican College of Rheumatology (ACR) のSLE診断基準がアップデートされた。この基準では最もよく見られる臨床所見および検査所見にフォーカスが当てられ診断への系統的アプローチが行われる。診断のためには11の基準のうち少なくとも4つを満たさなければならない。ACR基準は分類を促すことを意図して作成されたとはいえ、客観的な所見に基づきSLEの感度・特異度が高い診断ツールとなっている。しかし軽症は見逃される可能性もある。2012年にSystemic Lupus International Collaborating ClinicsがACR基準をアップデートした。1997年の基準に比べ、感度は上がったが特異度は上がらなかった(13)

 

 

ACR基準(1997年改訂)

・顔面紅斑
・円板状皮疹
・日光過敏
・口腔潰瘍(無痛性で口腔あるいは鼻咽腔に出現)
・関節炎(2領域以上の末梢関節で非破壊性)
・漿膜炎(胸膜炎あるいは心外膜炎)
・腎障害(0.5g/日以上の持続的尿蛋白か細胞性円柱の出現)
・神経学的病変(痙攣あるいは精神症状)
・血液学的異常(溶血性貧血、4000/μl以下の白血球減少、1500/μl以下のリンパ球減少、10万/μl以下の血小板減少のいずれか)
・免疫学的異常(抗ds-DNA抗体、抗Smith抗体、抗リン脂質抗体(抗カルジオリピン抗体、ループスアンチコアグラント、梅毒反応偽陽性)のいずれかが陽性)
・抗核抗体陽性

 

 

 

 

 

2019年にEuropean League Against Rheumatism (EULAR)がACRと共にSLEの基準をアップデートした。10の領域における22の基準を設け、それぞれ2〜10点の範囲で重きの異なる点数が与えられている(14)。抗核抗体陽性が基準を適応する必要条件となっている事に加え、診断のために計10点以上条件を満たさなければならない。2019年EULAR/ACR基準は診断の複雑性を加え、より臨床試験や診断困難なケースに有用となっている

 

 

 

EULAR/ACR基準(2019年)

エントリー基準:ANA≧1:80倍 (Hep2細胞の関節蛍光抗体法または同等の検査法)

全身症状
 発熱 (38.3℃以上)(2点)

血液
 白血球減少 (<4000/μL)(3点)
 血小板減少 (<10万/μL)(4点)
 自己免疫性溶血(4点)

神経
 せん妄(2点)
 精神症状(3点)
 けいれん(5点)

皮膚
 非瘢痕性脱毛点(2点)
 口腔潰瘍(2点)
 亜急性皮膚ループスまたは円板状皮疹(4点)
 急性皮膚ループス(6点)

関節炎
 2関節以上の腫脹を伴う滑膜炎または2関節以上圧痛と30分以上の朝のこわばり(6点)

漿膜炎
 胸水または心嚢水(5点)
 急性心膜炎(6点)


 蛋白尿>0.5g/24hr(4点)
 Class II or V ループス腎炎(8点) 
 Class III or IV ループス腎炎(10点)

抗リン脂質抗体
 カルジオリピンIgG 陽性またはCLβ2GPI-IgG陽性またはLAC陽性(2点)

補体
 Low C3 またはlow C4(3点)
 Low C3 かつLow C4(4点)

特異抗体
 抗ds-DNA抗体または抗Smith抗体(6点)

 

 

 

 

 

 

 

 

抗核抗体を検査する必要があり、陽性であった場合は抗ds-DNA抗体、Ro/SSA抗体、La/SSB抗体、抗Smith抗体、抗RNP抗体などの抗原特異的な抗核抗体を検査しなければならない。抗ds-DNA抗体のSLEに対する特異度は60%以上である。抗Smith抗体の特異度は90%以上であるが、陽性となるのは30%のみである

 

 

 

SLEの初期検査

血算

直接Coombs試験

総生化学

ESR

CRP

尿検査

血清学試験(抗核抗体、陽性の場合は抗ds-DNA抗体、抗SSA/SSB抗体、抗Smith抗体、抗RNP抗体) 

補体C3/C4

CPK

 

 

 

他の鑑別疾患は

慢性疲労症候群や線維筋痛症は全身性の筋骨格症状を持ちSLEに似るかもしれない。これらの疾患は一次性のものは自己免疫疾患が欠如し、また自己免疫疾患に二次的に発症する場合もある。炎症性疼痛がなく、血清学的に陰性であればSLEを除外できる

 

関節リウマチは強い炎症、びらん性関節炎、リウマチ因子あるいは抗cyclic citrullinated peptide抗体が陽性となるなどの特徴がある

 

プロカインアミド、ヒドララジン、ミノサイクリン、イソ二アジド、TNF阻害剤などの薬剤が薬剤誘発性ループスの原因となり、発熱、漿膜炎、関節炎、皮疹などのSLEに類似した症状を呈する。抗ヒストン抗体が薬剤誘発性ループスのおよそ75%の患者で認められるが、SLEでも陽性となり病理特異的ではない。抗ds-DNA抗体や他の特異的抗核抗体が認められることは稀で、薬剤中止によって数日から数週間で通常症状が軽減する

 

小あるいは中血管炎、血小板減少性紫斑病、ウイルス性関節炎などがパルボウイルスあるいはHIV/AIDSなどでも見られるが、血液検査、ウイルス血清検査、組織検査などで鑑別ができる

 

血液悪性疾患や悪性リンパ球増殖性疾患なども抗核抗体陽性を伴って、貧血、軽度発熱、胸水、リンパ節腫脹などを呈し、SLEと誤診される場合もある

 

 

 

 

 

治療

SLEの治療には多岐に渡る薬剤が使用され、それにはグルココルチコイド、抗マラリア薬、NSAIDs、免疫抑制剤、B細胞標的生物学的製剤などが含まれる。ヒドロキシクロロキンはSLE治療の要となっている

 

グルココルチコイドはSLEの多くの症状の第一選択薬である

 

ループス腎炎の組織学的検査結果に基づいて免疫抑制剤が選択される

 

ベリムマブはBリンパ球刺激因子を標的とするモノクローナル抗体であり、関節症状や皮膚症状を改善する(15)。ベリムマブ皮下投与によってSLEの悪化を減らし、グルココルチコイドの漸減を可能にすることが確認されている(16)

 

 

 

フレアのない安定した患者の治療

ヒドロキシクロロキンや他の抗マラリア薬が悪化を防ぐためSLEの患者に処方される必要がある。フレアを防ぎ、新生児SLEの先天性房室ブロックのリスクを減らすと同時に、ヒドロキシクロロキンは血小板凝集抑制によって抗血栓効果を発揮するため(17, 18)、抗リン脂質抗体や蛋白尿を認め血栓傾向のある患者では特に重要な治療となる

 

 

 

フレアを認める患者の治療

ループス腎炎、肺胞出血、中枢神経血管炎などの重症SLE症状を有する場合は免疫抑制剤とともにグルココルチコイド静注にて治療される。寛解が達成され、必要に応じて適切なsteroid-sparing薬剤が追加されればグルココルチコイドは漸減される。経口プレドニゾンやメチルプレドニゾロンが関節炎、胸膜・心膜炎、皮膚血管炎、ぶどう膜炎に投与される。グルココルチコイドの投与量と投与期間は行われた臨床試験が少ないため症状により臨床経験に基づいて行われている

 

 

 

皮膚症状の治療

皮膚ループスの全てのタイプ(急性、亜急性、慢性)に対し、タクロリムス、R-サルブタモールピメクロリムス、クロベタゾール、ベタメサゾン、光線保護剤などの局所投与が行われることが多い。RCTではSLEの皮膚症状に対するそれらの局所薬の効果はヒドロキシクロロキンやクロロキン全身投与と同等であることが示されている。

 

 

 

関節炎の治療

関節炎の治療には低量のグルココルチコイドと抗マラリア薬が第一選択となる。メトトレキサートも関節炎や皮膚症状に、特に他の全身症状がない場合などによく使用される(19, 20)

 

 

 

腎炎の治療

ループス腎炎の治療は腎生検の組織学的所見に基づいて決められる。クラスI・IIループス腎炎は免疫抑制剤を必要としないが、クラスIII・IVループス腎炎では積極的に使用されて治療される

 

 

寛解導入療法

臨床試験に基づきシクロホスファミドとグルココルチコイド静注の併用がクラスIII・IVループス腎炎における寛解導入療法のスタンダードとして確立している(21, 22)。シクロホスファミドはDNA鎖間架橋を促し、Tリンパ球とBリンパ球の増殖および抗体産生に影響を与えるアルキル化剤である。ミコフェノール酸モフィチルも過去10年間においてループス腎炎の寛解導入治療としての効果が確認されているが、シクロホスファミドとの優越性は確立されていない(23, 24)。2012年ACRガイドラインではクラスIIIあるいはIVループス腎炎の寛解導入治療としてシクロホスファミドあるいはミコフェノール酸モフィチルとグルココルチコイド併用治療が推奨されている(25)

 

 

維持療法

ACRガイドラインはミコフェノール酸モフィチルあるいはアザチオプリンをループス腎炎の維持療法として使用することを推奨している。その目的ではその両剤がシクロホスファミドに比べ優位性が認められている(26)。シクロスポリンのようなカルシニューリン阻害剤が維持療法の代替として使用されるかもしれない。多施設RCTではクラスIVとVのループス腎炎に対するシクロスポリンとアザチオプリンの比較において同等の有効性が認められ、また血圧および腎機能に対しても効果が同等であった(27)。カルシニューリン阻害剤のタクロリムスもまたびまん性増殖性あるいは膜性ループス腎炎の治療に使われる。リツキシマブはBリンパ球膜蛋白質のCD20に対するモノクローナル抗体である。リツキシマブは末梢血のBリンパ球を減少させる。日本とイタリアにおける小さな臨床試験では治療抵抗性ループス腎炎に対するリツキシマブの有効性が認められている(28, 29)

 

 

 

神経精神症状の治療

急性脳血管障害、痙攣、無菌性髄膜炎などの重症なSLEによる神経精神症状は経験的に治療され、グルココルチコイド静注、免疫グロブリン、シクロホスファミドなどが使用される。抗リン脂質抗体症候群の所見と重なるSLEによる脳血管障害所見を認める場合は免疫抑制剤に加え、抗凝固療法も必要になるかもしれない

 

 

 

呼吸器症状の治療

胸膜炎はNSAIDsおよび低量から中等量のグルココルチコイドに反応を示す。免疫抑制剤は治療抵抗性の場合に投与される場合がある。肺胞出血は突発性で予後が悪く、グルココルチコイド静注と免疫抑制剤治療を要する。血漿交換も考慮されるかもしれない。肺高血圧はSLEでは少なく(0.5〜17%)、血管障害、間質性肺炎、in situ thrombosisなどによる二次性のものである場合がある。SLEによる肺高血圧あるいは間質性肺炎に関する大きな臨床試験が行われておらず、治療は経験則に基づいて判断されている。ミコフェノール酸モフィチルとタクロリムスが膠原病における間質性肺炎の治療としてより盛んに使われるようになっている(30)。acute lupus pneumonitisでは高量グルココルチコイドとシクロホスファミドの併用治療が必要となる

 

 

 

眼症状の治療

眼障害の重症度と全身疾患の活動性に依存して治療が決まり、ステロイド外用、眼内ステロイド、抗マラリア薬、NSAIDs、経口あるいは静注グルココルチコイドなどが投与される。強膜および網膜障害があればグルココルチコイドパルス治療、それに続いて1mg/kgプレドニゾンと免疫抑制剤併用が必要となるかもしれない(31)

 

 

 

 

治療を受けている患者のモニター

フォローアップ受診での検査には血算、基礎生化学、尿検査が含まれる。多くの医師が抗ds-DNA抗体と補体C3・C4もルーティンで測定している。しかしこの診療は安定した患者においてはcontroversialである。抗ds-DNA抗体、補体C3・C4は症状を有するSLE患者の活動性評価および治療反応の評価により有効である。薬剤副作用の血液検査によるモニタリングおよびヒドロキシクロロキン服用中の眼科的評価にも注意を払う必要がある。骨粗鬆症予防も考慮し必要に応じて治療薬を処方することが妥当である

 

 

 

入院が必要な患者は?

重篤な合併症を認める場合は入院が必要となる。重度の血小板減少、重度あるいは急性に悪化する腎症、lupus pneumonitisの疑い、肺胞出血、重度の心血管あるいは脳血管障害、などを認める場合がそれに含まれる

 

SLEの主な死因に感染症があり、日和見感染も含まれる。SLE患者で説明のつかない発熱を認める場合は入院による評価および抗菌薬治療を開始する必要があるかもしれない。経験的治療においては黄色ブドウ球菌、緑膿菌、クレブシエラ、大腸菌、アシネトバクターをカバーする必要がある

 

SLE患者における胸痛は冠動脈疾患、漿膜炎、肺血栓塞栓症、食道疾患である可能性がある。SLEは内皮機能不全のリスクを高め、長期のステロイド投与が冠動脈疾患のリスクファクターを増やす(32)

 

SLEによる神経症状には神経精神ループス、感染症、抗リン脂質抗体症候群合併症、高血圧による場合などがある。SLE患者で急性の神経症状を認める場合は入院させ、画像、脳脊髄液、心超音波検査、血液検査による速やかな評価が必要となる

 

 

 

 

 

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インザクリニック

アナルズオブインターナルメディシン

2020年6月2日

 

 

 

 

 

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