レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

2型糖尿病

 

糖尿病は内科医が最もよくみる疾患の一つである。米国ではおよそ3030万人(9.4%)が罹患していると推定され、そのうち2310万人のみが診断されている(1)

 

現在のトレンドだと2050年にはおよそ2倍になると予想されている(2)

 

米国において糖尿病は失明、肢切断、末期腎臓病の最たる原因である(3)

 

 

 

 

スクリーニングと予防

 

スクリーニングすべきか

現在のデータでは4人に1人の2型糖尿病患者が診断されていない(1)

 

糖尿病は長く無症状であるが、その間にも早期合併症である背景網膜症や微量アルブミン尿を発症する

 

したがって45歳以上、あるいは45歳以下でもリスクファクターを有する人には3年毎にスクリーニングを行うことを推奨するグループもある

 

 

2型糖尿病のリスクファクター

・45歳以上

・第一親等に2型糖尿病がいる

・African American, Hispanic, Asian, Pacific Islander, Native American

・妊娠糖尿病の既往あるいは体重が9lb (4.08kg)以上の胎児を出産

・多嚢胞性卵巣症候群

・肥満、特に腹部肥満

・心血管疾患、高血圧、脂質異常症、あるいは他のメタボリック症候群の特徴を有する

(4) 

 

 

しかしスクリーニングがhealth outcomeを改善させたという臨床試験はない

 

イギリスの大規模試験ではハイリスクグループにおける糖尿病のスクリーニングが10年間のフォローアップでもアウトカムの変化へと繋がらなかった(5)

 

modeling studiesからのエビデンスは一致せず、スクリーニングが有意にアウトカムを改善するか、あるいは広く行われた場合に費用対効果を発揮するかは不明である(6, 7, 8)

 

したがって誰をスクリーニングするか、その効果があるか、どのくらいの頻度で行うか、に関するコンセンサスは得られていない

 

 

イギリスの33のpracticesにおけるcluster randomized trialでは、質問事項の回答に基づいて糖尿病のリスクが高いとされた15089人に対しスクリーニングへの参加が呼び掛けられた。そのうち73%がスクリーニングされ、3%が以前には分かっていなかった糖尿病と診断された。9.6年間のフォローアップ後ではスクリーニングされたグループとされなかったグループにおける全体死亡(hazard ratio [HR], 1.06 [95%CI, 0.90-1.25])、心血管死亡(HR, 1.02 [CI, 0.75-1.38])、糖尿病関連死亡([HR], 1.26 [CI, 0.75-2.10])において有意差が認められなかった(5)

 

 

糖尿病のスクリーニングは心血管リスクのある患者、特に糖尿病の有無によって治療ゴールが変わる患者においてはアウトカムを改善させる事が予想される。例えば脂質管理のガイドラインではリスクを計算することによって脂質降下剤を開始するアプローチを推奨している。しかし脂質降下剤はリスクファクターに関わらず、糖尿病を有する全ての患者に投与することが推奨されている(9)。したがって糖尿病の有無を認識している事が推奨される治療を変えうるため、糖尿病がなければ脂質降下剤投与を推奨されない患者におけるスクリーニングが議論されるかもしれない。しかし現在のところ、脂質治療推奨のための糖尿病スクリーニングの効果を公式に評価したものはない

 

 

 

糖尿病は防げるか

 

食事と運動を変えることによって空腹時血糖異常あるいは耐糖能異常によって定義される前糖尿病が2型糖尿病へと進展することを有意に減少させる事がいくつかの質の高いrandomized trialsによって示されている。それらのプログラムにおいて達成された減量は控えめではあったが(およそ5〜7%)、それでも効果は非常に大きかった

 

 

耐糖能異常を有するフィンランドの肥満者522人(平均55歳)に対して行われたrandomized, unblinded, controlled trialでは、5%の減量を目指した介入によって3年の期間で新たに2型糖尿病と診断される率を23%から11%に減らした。介入には個人のカウンセリングセッションによって総脂肪および飽和脂肪の摂取を摂取エネルギーのそれぞれ30%および10%以下に減らす、繊維摂取を増やす、少なくとも1日30分以上の中等度の運動を行う事を促すことが含まれる(10)

 

米国における前糖尿病患者3234人(平均51歳、平均BMI 34kg/m2)に対して行われたDiabetes Prevention Programによるrandomized controlled trialでは7%の減量を目指した生活習慣改善プログラムによって糖尿病の累積罹患率が3年間でプラセボの29%と比較して14%と低かった(relative risk, 0.42 [CI, 0.34-0.52])(11)。試験期間後の10年間のフォローアップでも最初の生活習慣改善の影響が維持されたが、利益を維持するためには介入を継続する必要があることも示唆された(12)

 

 

 

薬剤によって前糖尿病患者が糖尿病に進展することを防ぐ可能性もある

 

上記のDiabetes Prevention Programによるスタディの投薬を受けたグループでは、metformin (850mg1日2回) が3年間で糖尿病の累積罹患率を29%から22%に減らす事が確認された(relative risk, 0.69 [CI, 0.57-0.83])。これは有意な減少ではあるが、その減少は生活習慣改善の介入グループに比べるとより少ないものであった(11)。10年間のフォローアップでは、metforminとプラセボの両グループにおいて罹患率は同等であった(12)

 

international STOP-NIDDMによるrandomized, double-blind trialでは耐糖能異常を持つ1429人の患者が調べられ、プラセボに比べacarbose (100mg 1日3回)が糖尿病罹患率を42%から32%に減少させた。relative risk reductionは3年間において25%であった(13)

 

DREAM (Diabetes Reduction Assessment with ramipril and rosiglitazone Medication) trialでは心血管疾患はないが空腹時血糖異常あるいは耐糖能異常を認める5269人の成人をrosiglitazone 8mg/日を投与するグループとプラセボグループに無作為に割り当てて行われた。3年後、rosiglitazoneグループでは11.6%が糖尿病に罹患したことに対しプラセボグループでは罹患率が26.0%であった(HR, 0.40 [CI, 0.35-0.46])。心血管イベントは両グループにおいて有意差がなかった(14)

 

 

予防のための糖尿病スクリーニングの意義は明らかではないが、一般的にはハイリスクの前糖尿病群を同定するスクリーニングは必要であると考えられる。しかし、糖尿病の状態にかかわらず、全ての人において生活習慣および食習慣の改善が有効でありうるため、前糖尿病とラベリングすることの利益があるかは不明である。ハイリスク(複数のリスクファクターを有する)で投薬や生活習慣改善の予防策を行うような患者に対するスクリーニングを行うことを考慮することは道理的である(15)

 

 

 

 

診断と評価

 

典型的な症状(多尿、多飲、体重減少)、あるいは合併症(網膜症、腎症、神経症、インポテンス、黒皮症、繰り返す感染) を認める場合は糖尿病の診断を行う必要がある

 

2型糖尿病を診断する多くのテストがあるが、現在の推奨は簡易性と信頼性よりHbA1cを測定することであり、6.5%以上が基準値となっている(4)

 

他のテストには異なる日にちに測定した空腹時血糖がそれぞれ126mg/dL以上であることが含まれる

 

代替としては典型的な症状を有し、非空腹時血糖が200mg/dL以上である事を確認することである

 

oral glucose tolerance test (OGTT)にて2時間後の血糖値が200mg/dL以上であることも糖尿病の診断となる

 

 

 

前糖尿病はHbA1cが5.7%〜6.4%、空腹時血糖が100〜125mg/dL、 OGTT2時間後血糖が140〜199mg/dLと定義される

 

 

初期評価では食事および運動のレビューを含む詳細な問診、および心血管疾患、脳血管疾患、皮膚、足、インポテンスなどの評価を含む身体診察を行う必要がある

 

血圧測定、HbA1c、コレステロール値、腎症(尿中アルブミン-クレアチニン比と血清クレアチニン)の評価を行う

 

脂質降下剤投与の可能性もあること、および非アルコール性脂肪肝疾患が2型糖尿病患者によく見られることより肝機能検査を考慮すべきである

 

診断時には網膜症の評価のために眼科アセスメントも必要である

 

 

 

 

治療

 

非薬物療法

食事と運動による生活習慣の改善が2型糖尿病の治療の要であり、重度の高血糖で速やかな薬物治療を要する場合でなければ第一選択治療となる

 

一つで全ての糖尿病患者に適切となる食事療法や運動療法はなく、個々人ごとの評価に基づいて実行可能な戦略を立てる必要がある。American Association lifestyle management guidelineが利用可能である(http://care.diabetesjournals.org/content/42/Supplement_1/S46)(16)

 

新たに診断された2型糖尿病患者におけるスタディでは、食事療法によってHbA1cが2.25%低下したが、コントロールが経過とともに悪化し、多くの患者が最終的には薬物療法を必要とした(17)

 

34のrandomized trialsのmeta-analysisでは2型糖尿病患者において運動を行うグループ(aerobic with or without resistance training)と行わないグループで比較された。運動グループでは体重やBMIの有意な改善を認めなかったにもかかわらず、血糖コントロール、腹囲径、血圧を有意に改善した(18)

 

 

 

家庭血糖測定の意義 

家庭血糖のモニタリングは患者および臨床家が血糖コントロールの評価を行うことを可能にし、血糖コントロール治療の効果に対するリアルタイムのフィードバックを提供し、また高血糖や低血糖の症状がある場合には行う必要がある

 

インスリン治療を行っている、特にshorter-actingのインスリンを使用している場合には、投与量調節を可能にするため家庭血糖測定は標準ケアの一部であると考えられている

 

家庭血糖測定の最適な頻度は公式には評価されておらず、通常患者および臨床家の裁量に委ねられている

 

家庭血糖測定の経口治療薬のガイドとしての役割は不明である

 

家庭血糖測定によって6ヶ月におけるHbA1cの少ない低下を認めたが、12ヶ月ではその効果が弱まったというエビデンスがあり、自己血糖モニタリングは長期的な効果がない可能性も示唆されている(19)

 

 

患者は通常空腹時と食前血糖を測定するようにアドバイスされる。しかしHbA1cが上昇しているが、食前血糖が正常の場合は食後血糖測定が役に立つ可能性がある。observational dataでは食後血糖の偏位が心血管リスクと関連する可能性が示唆されている(20)。よってルーチンの食後血糖測定を推奨する専門家もいる。しかしながら、その血糖偏位を減らす治療によって心血管リスクを減少させることを証明した試験はない

 

 

 

目標HbA1c値は 

全ての糖尿病患者が目指すべき一つのHbA1cの値はない。多くの組織とquality measure groupsがUKPDS (U.K. Prospective Diabetes Study)に基づき目標7.0%以下とすることを提唱している(17)。しかしUKPDSと他の血糖強化コントロールのスタディの結果は一致していない

 

UKPDSでは新たに診断された糖尿病患者が強化血糖コンロトールと比較的緩やかなコントロールに無作為に割り当てられて行われた。強化グループでは達成されたHbA1cが7.0%であったのに対し、緩やかなコントロールグループでは7.9%であった。良いコントロールが維持された人では早期で無症状の微小血管アウトカムのリスクが減少したが、心血管アウトカムあるいは失明、肢切断、末期腎症などの有症状の微小血管合併症に対する利益は認められなかった(17)。20年間のフォローアップでは最初に強化コントロールに割り当てられたグループでは血糖コントロールの違いは維持されなかったものの、心筋梗塞(16.8 vs 19.6 per 1000 patient-years)と死亡(26.8 vs 30.3 per 1000 patient-years)において低い値が認められた(21)

 

VADT (Veterans Affairs Diabetes Trial)では糖尿病の退役軍人1791人(平均60.4歳、平均糖尿病罹患期間11.5年、40%が以前に心血管イベントの既往を有する)が調べられた。強化グループではHbA1cがコントロールグループに比べ1.5%低く、達成された値はそれぞれ6.9%と8.4%であった。両者でprimary end point(心血管イベント、心不全、血管手術、肢切断の複合)、総死亡、微小血管イベントに有意差が認められなかった(22)。15年間のフォローアップにおいては強化グループはコントロールグループに比べ、死亡(HR, 1.02 [CI, 0.88-1.18])、心血管疾患(HR, 0.91 [CI, 0.78-1.06])が低くはなかった。しかしHbA1cの違いが認められる7.1年間の期間では、心血管イベントが低い事が認められた(HR, 0.83 [CI, 0.70-0.99])(23)

 

 

これらの結果は完全には一致しないが、HbA1c 7%を達成することで心血管リスクに対する小さな利益がある可能性を示唆している。この利益の可能性および達成されるのに20年以上かかりうる微小血管イベントに対する推定される利益より、American College of Physiciansは多くの患者においてHbA1cのゴールを7%と8%の間にすることを提唱している(24)。しかし前述のエビデンスにもかかわらず、より強化なコントロールによって可能なら血糖正常値近くを目指す(HbA1c < 6%)ことを提唱する専門家も存在する 

 

 

ACCORD (Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes) によるスタディでは米国の10251人の糖尿病患者(平均62.2歳、平均糖尿病罹患期間10年、35%に心血管イベントの既往)がHbA1cのゴールを6%以下にする強化グループと従来のコントロールにて7.0〜7.9%を目指すグループに割り当てられて行われた。達成されたHbA1cの値はそれぞれ6.4%と7.5%であった。強化グループにおいて総死亡率の22%の上昇(5.0% vs 4.0%; P=0.04)が認められたため、このトライアルは早期に終了された。全体でのmain end point(非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、心血管死)は両グループにおいて有意差が認められなかった。強化グループでは低血糖と体重増加がより多く認められた(25)。この強化グループの長期フォローアップにおいても心血管イベントのリスク上昇が続くことが認められた(26)

 

ADVANCE (Action in Diabetes and Vascular Disease: Preterax and Diamicron - MR Controlled Evaluation)による多国間のスタディでは11140人の糖尿病患者(平均66歳、平均罹患期間8年、32%が心血管イベントの既往) においてHbA1c 6.5%以下を目指す強化グループとコントロールグループに分けて行われた。達成されたHbA1cはそれぞれ6.5%と7.3%であった。強化グループでは腎症の発症が低かった(4.1% vs 5.2%; P=0.006)が、心血管イベントおよび死亡において両グループで有意差は認められなかった(27)

 

 

主要な血糖降下トライアルの結果の解釈および違いの調整は困難である。控えめな血糖コントロール(平均HbA1c 7%)が心血管イベント、死亡、早期の無症候性微小血管アウトカムを減らす利益をもたらす可能性がある。証明されていないが、失明、末期腎症、肢切断などの症状を有する微小血管アウトカムに対する長期的な利益もある可能性があるが、それが起こるのはかなり先でスタディにおける20年のフォローアップでも確認することができなかった。より強化的なコントロール(HbA1c 6.5%以下)は少なくとも短期間では重要な利益をもたらさず、心血管イベントの上昇による死亡を増やす可能性がある。特定の患者グループに限った場合においては強化的な血糖コントロールがより害をもたらすか、あるいは利益となるかは明らかではない

 

 

これらのスタディからもたらされる最も合理的な結論としては中等度の血糖コントロール(HbA1c 7%〜8%(目標値は糖尿病の罹患期間に依存するかもしれない))が多くの2型糖尿病患者に達成可能な利益をもたらすと考えられる。なぜなら多くの患者は65歳以上であり、長期的な視点からも強化コントロールによる利益は得られる可能性が低く、また治療に関連する有害事象も高くなる可能性があるからだ

 

しかし生命予後が長い(20年以上)若い、あるいはそれ以外健康な人においてはより強化的なコントロール(HbA1c 7%以下)による利益がもたらされる可能性もあるため、血糖ゴールは生命予後と併存疾患の状態などによって決められるべきである。modeling studiesからのエビデンスでは利益を目指す長い期間が治療による負担(特に注射剤)をもたらし、多くの2型糖尿病患者においてはその負担が利益を上回る可能性がある事も示されている(28)

 

 

 

 

いつ薬物治療を始めるべきか

HbA1cのゴールが決まり、食事と運動によってそれが達成されない場合は薬物治療を開始する必要がある。一般的に軽度のHbA1cの上昇を認める患者において6〜8週間で食事と運動によって目標の血糖低下を達成できない場合は薬物治療を開始すべきである。重度の高血糖や症状を認める患者においては速やかに薬物治療、時にインスリン治療を開始する必要がある場合もある

 

 

 

 

どのように治療薬を選択するか

 

 

米国で利用可能な非インスリン治療薬

 

Biguanides

Metformin (ID) 500mg 1日2回あるいは850mg 1日1回 (MD) 2550mg (UD) 500-1000mg 1日2回

Metformin extended release (ID) 500mg 1日1回 (MD) 2000mg (UD) 1500-2000mg 1日1回

 

 

Sulfonylureas

Glimepiride (ID) 1-2mg 1日1回 (MD) 8mg (UD) 4mg 1日1回

Glipizide (ID) 2.5-5mg 1日1回 (MD) 40mg (UD) 10-20mg 1日1回 (あるいは1日2回)

Glipizide sustained release (ID) 5mg 1日1回 (MD) 20mg (UD) 5-20mg 1日1回 (あるいは1日2回)

Glyburide (ID) 2.5-5mg 1日1回 (MD) 20mg (UD) 5-20mg 1日1回 (あるいは1日2回)

Glyburide micronized (ID) 0.75-3mg 1日1回 (MD) 12mg (UD) 3-12mg 1日1回 (あるいは1日2回)

 

 

Thiazolidinediones 

Pioglitazone (ID) 15-30mg 1日1回 (MD) 45mg (UD) 15-45mg 1日1回

Rosiglitazone (ID) 4mg 1日1回 (あるいは1日2回) (MD) 8mg (UD) 4-8mg 1日1回 (あるいは1日2回)

 

 

α-Glucosidase inhibitors

Acarbose (ID) 25mg 1日3回 (with meals) (MD) 100mg (1日3回) (UD) 50-100mg 1日3回 

Miglitol (ID) 25mg 1日3回 (with meals) (MD) 100mg (1日3回) (UD) 25-100mg 1日3回 

 

 

Nonsulfonylurea insulin secretagogues

Repaglinide (ID) 0.5mg (食前) (MD) 4mg (食前) (16mg/日) (UD) 0.5-4mg (食前)

Nateglinide (ID) 120mg 1日3回 (食前) (MD) 120mg 1日3回 (食前) (UD) 60-120mg 1日3回 (食前)

 

 

Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors

Sitagliptin (ID) 100mg 1日1回 (MD) 100mg 1日1回 (UD) 100mg 1日1回 

Saxagliptin (ID) 2.5mg 1日1回 (MD) 5mg 1日1回 (UD) 5mg 1日1回 

Linagliptin (ID) 5mg 1日1回 (MD) 5mg 1日1回 (UD) 5mg 1日1回 

Alogliptin (ID) 25mg 1日1回 (MD) 25mg 1日1回 (UD) 25mg 1日1回 

 

 

Sodium-glucose contransporter-2 inhibitors

Canagliflozin (ID) 100mg 1日1回 (MD) 300mg 1日1回 (UD) 100-300mg 1日1回 

Empagliflozin (ID) 10mg 1日1回 (MD) 25mg 1日1回 (UD) 10-25mg 1日1回 

Dapagliflozin (ID) 5mg 1日1回 (MD) 10mg 1日1回 (UD) 5-10mg 1日1回 

Ertugliflozin (ID) 5mg 1日1回 (MD) 15mg 1日1回 (UD) 5-15mg 1日1回 

 

 

Glucagon-like peptide-1 agonists(注射剤)

Exenatide (ID) 5mcg 1日2回 (食前60分以内) (MD) 10mcg 1日2回  (UD) 5-10mcg 1日2回 

Exenatide extended release (ID) 2mg 週1回 (MD) 2mg 週1回 (UD) 2mg 週1回 

Liraglutide (ID) 0.6mg 1日1回 (MD) 1.8mg 1日1回 (UD) 1.2mg 1日1回 

Dulaglutide (ID) 0.75mg 週1回 (MD) 1.5mg 週1回 (UD) 0.75-1.5mg 週1回 

Lixisenatide (ID) 10mcg 1日1回 (MD) 20mcg 1日1回 (UD) 20mcg 1日1回 

Semaglutide (ID) 0.25mg 週1回 (MD) 1mg 週1回 (UD) 0.5mg 週1回 

Semaglutide (経口) (ID) 7mg 1日1回 (MD) 14mg 1日1回 (UD) 7-14mg 1日1回 

 

ID: initial dose,  MD: maximum dose, UD: usual dose

 

 

 

 

 

UKPDSでは理想体重より20%以上多い患者では血糖コントロールが同程度であったにも関わらず、metformin投与グループががsulfonylureas投与グループやインスリン投与グループよりも死亡率が低かった事が確認された(29)。metforminはインスリンやsulfonylureasと比べ低血糖と体重増加との関連がより低くかった。metforminは重度の腎障害(GFR < 30mL/min/1.73m2)、急性非代償性心不全、重度の肝疾患では使用すべきでない

 

 

 

metforminが禁忌あるいは耐容不能の場合には薬剤選択は副作用、効果、費用などに基づく患者の好みによって決定されるべきである。今まで薬剤クラス間での効果の違いはあまり知られていなかったが、より最近のデータではある薬剤クラスは心血管および腎アウトカムに利益をもたらす事が示されている。この利益は血糖コントロールとは必ずしも関連を認めていない(30)

 

 

EMPA-REG trialでは2型糖尿病で心血管リスクの高い患者7020人が無作為にプラセボとsodium-glucose cotransporter-2 (SGLT-2) inhibitorであるempagliflozin 10mgあるいは25mgを投与されるグループに割り当てられて行われた。empagliflozinグループでは複合心血管リスクが10.5%であったのに対しプラセボグループでは12.1%であった(HR, 0.86 [CI, 0.74-0.99])。また全ての原因による死亡も有意に低かった(5.7% vs 8.3%; HR, 0.68 [CI, 0.57-0.82])。これは主に心血管死亡の低下によって説明される(31)。血清クレアチニンが2倍になる事や腎代替治療を開始する割合が低く、腎アウトカムの改善も認められた(32)

 

 

CREDENCE (Canagliflozin and Renal Events in Diabetes With Established Nephropathy Clinical Evaluation) trialでは2型糖尿病でGFRが30〜89mL/min/1.73m2に値し、アルブミン尿を認め、レニンアンギオテンシン阻害剤を使用している患者4401人をcanagliflozinとプラセボに無作為に割り当てて行われた。末期腎症、血清クレアチニンが2倍に上昇、腎あるいは心血管に起因する死亡のcomposite end pointがcanagliflozinグループにおいて有意に低かった(43.2% vs 61.2% per 1000 patient-years; HR, 0.70 [CI, 0.59-0.82])。末期腎症を含む腎アウトカムと心血管アウトカムにおいて減少が認められた(33)

 

DECLARE-TIMI 58 (Dapagliflozin Effect on Cardiovascular Events-Thrombolysis in Myocardial Infarction 58) trialでは2型糖尿病患者17160人(10186人はベースラインの心血管疾患なし)がdapagliflozinとプラセボに無作為に割り当てられて行われた。primary safety outcomeは心血管死、心筋梗塞、脳卒中とされ、primary efficacy outcomeは心血管死、心不全による入院とされた(34)。secondary efficacy outcomeは腎不全と全ての原因による死亡とされた。結果、primary outcomeにおいては有意差が認められなかったが、心不全による入院(HR, 0.73 [CI, 0.61-0.88])と腎end pointの低下(HR, 0.76 [CI, 0.67-0.87])が認められた

 

 

2型糖尿病で心血管リスクの高い患者9340人がglucagon-like peptide-1 (GLP-1) receptor agonistであるliraglutideとプラセボに無作為に割り当てられてトライアルが行われた。3.8年間でliraglutideグループの方が複合心血管イベントが低く(13.0% vs 14.9%; HR, 0.87 [CI, 0.78-0.97])、それには総死亡(8.2% vs 9.6%; HR, 0.85 [CI, 0.74-0.97])と心血管死亡(4.7% vs 6.0%; HR, 0.78 [CI, 0.66-0.93])の低下が含まれる(35)

 

3297人の2型糖尿病で心血管リスクの高い患者(83.0%が心血管疾患あるいは慢性腎臓病の既往を有する)がsemaglutide 週1回投与とプラセボ投与に無作為に割り当てられてトライアルが行われた。semaglutideを投与された群では複合心血管end pointが低かった(6.6% vs 8.9%; HR, 0.74 [CI, 0.58-0.95])。死亡率は両群で有意差がなかった。腎症はsemaglutide投与群で低かった(3.8% vs 6.1%; HR, 0.64 [CI, 0.46-0.88])が、治療を要する網膜症は増えた(2.0% vs 1.8%; HR, 1.76 [CI, 1.11-2.78])(36)

 

経口semaglutideとプラセボを比較したトライアルでは複合心血管end pointは有意差がなかったが、総死亡ではsemaglutideグループが低く(1.4% vs 2.8%; HR, 0.51 [CI, 0.31-0.84])、それは主に心血管死亡の低下によってもたらされている(37)

 

 

REWIND trialでは2型糖尿病で心血管リスクが高い9901人(31.5%が心血管イベントの既往)がdulaglutideとプラセボの投与によって比較検討された(38)。primary outcomeは非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、心血管死の複合とされた。dulaglutideグループでは心血管アウトカムの低下(HR, 0.88 [CI, 0.79-0.99])が認められた。post hoc exploratory analysisでは、主に新たに発症する微量アルブミン尿の低下による腎end point(HR, 0.85 [CI, 0.77-0.93])の改善も確認された(39)

 

 

これらのデータより新たな治療薬、特にSGLT-2 inhibitorsとGLP-1 receptor agonistsが主に心血管死亡の低下による総死亡率の低下をもたらすことが示されている。したがってこれらの治療薬がmetforminを使用できない場合の第一選択薬として強く考慮される必要がある。それらの薬剤の選択においては患者の好み(注射剤 vs 経口剤、副作用)と個々人のリスクファクターによって検討されるべきである。例えばliraglutideはFDAによって減量薬として承認されたものであり、特に肥満患者に有用であるかもしれない(40)

 

 

多くの糖尿病患者では経過とともに血糖コントロールが悪化する。一般的に投与中の経口剤の投与量増量が最初のステップであるが、増量による反応は限られることが多い。したがって一つあるいは複数の他剤の追加が通常必要となる

 

前述のトライアルより、SGLT-2 inhibitorsとGLP-1 receptor agonistsが第二あるいは第三選択薬として考慮される必要がある

 

dipeptidyl peptidase-4 inhibitorsは血糖コントロールのオプションとしてreasonableであるが、トライアルにてmetformin、SGLT-2 inihibitors、GLP-1 receptor agonistsとの併用による心血管利益が確認されなかった(41, 42, 43)

 

sulfonylureasは低血糖と体重増加の原因となりうる(17)。また他の薬剤と比べエビデンス上は心血管利益が弱い

 

thiazolidinedionesはおそらく総心血管イベントを増やさないであろうが、心不全と骨折のリスクを上げる可能性がある(44, 45)

 

α-glucosidase inhibitors (acarbose, miglitol)やnonsulfonylurea insulin secretagogues (nateglinide, repaglinide)などの短期作用型薬剤は食前に投与され、食事時間が一定でない人には有用であるかもしれない

 

いくつかの経口薬剤の複合剤が利用可能であり、一定の患者においては便利であり、あるいは費用面で利益があるかもしれない。また薬剤を選択する際は副作用についても検討する必要がある

 

 

 

いつインスリン治療を考慮するか

 

非インスリン治療薬にて血糖ゴールを達成できない場合はインスリン単独あるいは併用治療が考慮される。他の適応としては強い症状があり血糖の速やかなコントロールを望む場合などがある。診断時にHbA1cが非常に高い場合はβ細胞機能の温存の可能性も考慮して早期にインスリン治療開始を推奨する専門家もいる(26)

 

多くのインスリン製剤が利用可能であり、主に効果発現と持続期間による違いがある。特定のレジメンが他のものより優れているというものはない。一つのrandomized trialでは2型糖尿病の患者で1日2回投与、1日3回食事投与、持続型インスリン1日1回投与が比較された。結果HbA1cは三者間で同等であったが、低血糖の発生は持続型インスリン投与グループにおいて最も低かった(46)。インスリン治療開始後、多くの患者でHbA1cが1〜2%低下する(47, 48)。強化血糖コントロールを行う場合は、目標空腹時血糖は120mg/dL以下が妥当となる。インスリン治療の主要リスクは低血糖と体重増加である(17)。患者はその可能性を知らされておく必要があり、低血糖の治療に関する教育がされるべきである

 

 

 

インスリン製剤

Rapid-acting (insulin analogues lispro, aspart, glulisine) (OS) < 30min (PA) 0.5-3h (DA) 3-5h

Short-acting (human regular) (OS) 0.5-1h (PA) 2-5h (DA) Up to 12h

Concentrated insulin (U-500) (OS) 0.5-1h (PA) 6-8h (DA) Up to 24h

Intermediate-acting (human NPH) (OS) 1.5-4h (PA) 4-12h (DA) Up to 24h

Long-acting (insulin analogues glargine, detemir, degludec) (OS) 0.8-4h (PA) Relatively peakless (DA) Up to 24-42h

Ultra-long-acting (glargine U-300) (OS) 6h (PA) Relatively peakless (DA) Up to 5 days to steady state

Human insulin mixtures

 70% NPH / 30% regular (OS) 0.5-2h (PA) 2-12h (DA) Up to 24h

 50% NPH / 50% regular (OS) 0.5-2h (PA) 2-5h (DA) Up to 24h

Analogue mixtures

 75% lispro protamine / 25% lispro (OS) <15min (PA) 1-2h (DA) Up to 24h

 50% lispro protamine / 50% lispro (OS) <15min (PA) 1-2h (DA) Up to 24h

 70% aspart protamine / 30% aspart (OS) 10-20min (PA) 1-4h (DA) Up to 24h

Inhaled insulin (Afrezza [MannKind]) (OS) 12-15min (PA) 1h (DA) 2.5-3h

 

 

OS: Onset of Action,  PA: Peak of Action,  DA: Duration of Action

 

 

 

 

インスリン治療を開始する際、多くの患者が1日1回投与で開始される。低血糖がない場合、metforminなどの経口薬と共に、通常neutral protamine Hagedorn (NPH)あるいはbasal analogue insulinを睡眠時1回投与を行う。これによってインスリン投与を1日1回に減らせ、たいてい患者がより受け入れやすくなる(49)

 

空腹時血糖が正常あるいは低血糖リスクが高い場合は、basal analogueが第一選択になるかもしれないが、NPHに比べ費用が高くなる。basal analogues、特にdegludecなどの新しいlong-acting analoguesが低血糖の可能性が最も低いというエビデンスが示されている。典型的な開始量は体重当たり0.1〜0.2 U/kgである

 

目標血糖値を達成するために1日2回投与が必要になる患者も中にはいるが、2型糖尿病の患者の多くは頻回の投与(食前投与)を必要としない。しかし空腹時血糖が正常であるにも関わらずHbA1cが高いままの場合は食前投与も検討されるかもしれない。高量のインスリン投与を必要とする場合はU-500(highly concentrated)を使用することも可能である 

 

basal insulinとGLP-1 receptor agonsitsの合剤も利用可能であり、basal insulinと食前insulin投与の併用と同等の血糖コントロールを達成でき、かつ低血糖の頻度が比較的低く、通常インスリンによる体重増加を防げる可能性がある(50)

 

 

 

血糖コントロール以外に合併症を減らす介入は 

 

高血圧は糖尿病合併症の主要なリスクファクターである。しかし120/80mmHgを目指す強化的な血圧治療は140/90mmHgをターゲットする時に比べ糖尿病アウトカムの改善へとつながらない(51)。にも関わらずAmerican College of CardiologyとAmerican Heart Associationの現在のガイドラインは糖尿病患者の血圧目標を130/80mmHgとしている(52)。しかしAmerican College of Physicianを含む他の組織は140/90mmHgを推奨している(53)

 

 

血圧コントロールの最適な治療薬選択に関するエビデンスは現在のところはっきりしていない。全てのクラスの治療薬が有効ではあるが、多くの患者が腎保護作用より初期治療薬としてACE inhibitorsあるいはARBsが使用される。血圧目標が達成されない時は併存疾患、副作用、患者の好み等に基づいて他の薬剤が追加投与される

 

 

脂質降下剤の投与も糖尿病患者にとって重要である。現在のガイドラインは一次予防としての脂質降下剤をリスクに基づくアプローチによって適応を決める事を推奨している。40歳以上の糖尿病患者のほぼ全員が治療の適応を満たすためLDLの値に関わらずスタチン治療による利益があると考えられている(9)。最適な目標LDL値は、特に一次予防としては、確立していないが、多くのトライアルが2型糖尿病患者に対する中等量のスタチン投与を推奨するエビデンスを示している(54)。二次予防としてはほぼ全ての患者にスタチン投与が推奨される。冠動脈疾患を有する患者では低量よりも高量のスタチン(例えばsimvastatinあるいはatrovastatin, 80mg)投与の方が有効である可能性が示されている(55, 56)。スタチンとフィブレートの併用は糖尿病患者の心血管アウトカムを改善することが証明されていないが(57)、ezetimibeはスタチンを既に投与されているハイリスク患者において小さいながらさらなる利益をもたらす可能性が認められている(58)。proprotein convertase subtilisin/kexin type 9 inhibitorsなどの新しい薬剤も最大耐容量のスタチンを既に投与されている患者において控えめではあるが利益を追加する可能性があるが、その薬剤は注射剤であり高価でもある(59)

 

 

2型糖尿病患者におけるaspirin投与が心血管疾患の予防に有効であるかは不明である。2型糖尿病患者にaspirinを投与して行われた最近のrandomized controlled studyでは重篤な血管イベントのabsolute reductionが1.1%であったが、出血のリスクが0.9%上昇し利益は相殺されると考えられている(60)。エビデンスは不明であるが、心血管リスクと出血リスクを考慮することによってaspirin投与による利益を得られる可能性が高い患者を同定できるかもしれない(61)。心疾患の既往のある患者はaspirin 75〜325mgを投与されるべきである

 

網膜検査は2型糖尿病患者における失明のリスクを減らす。ハイリスクである網膜病変を認めない患者では網膜検査の頻度をリスクに基づいて1〜3年毎の範囲にできるかもしれない(62)

 

尿中微量アルブミン-クレアチニン比の測定によって早期の糖尿病性腎症の検知ができる。アルブミン尿は心血管疾患のリスクファクターでもある。ACE inhibitorsあるいはARBsによるアルブミン尿の治療が末期腎症への進展リスクを減らすエビデンスが認められている(63, 64, 65)。SGLT-2 inhibitorsなどの新しいクラスの血糖降下剤も腎疾患アウトカムを減らす事が示されている(32, 33)

 

神経症スクリーニングおよびフットケアが肢切断のリスクを減らす事に不可欠である

 

痛みの強い神経症は2型糖尿病では多くないが、様々な薬剤によって治療可能である

 

 

神経症治療薬

三環系抗うつ剤

RCTによるエビデンスが認められている。睡眠時に少量から開始し効果に基づいて投与量調整。抗コリン作用による副作用がよくみられる。高齢者では注意が必要

 

Duloxetine

FDAによって糖尿病神経症への投与が承認されている。肝疾患や重度のアルコール疾患では不適切

 

Capsaicin cream

RCTにて効果が認められている。灼熱感の原因となるが通常経過とともに減少

 

抗てんかん剤

carbamazepine, gabapentin, pregabalinなどがRCTによって効果が認められている

 

 

 

2型糖尿病患者のフォローアップの頻度は

2型糖尿病患者の理想的な外来受診頻度を示すエビデンスはない。専門家の意見および推奨されるHbA1cのモニター頻度より、年4回の受診が妥当とされている。安定した患者では6ヶ月毎に減らせるかもしれない(3)

 

 

 

 

 

 

 

 

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インザクリニック

2019年11月5日

 

 

 

 

 

 

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