レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

 

閉塞性睡眠時無呼吸 (obstructive sleep apnea (OSA) ) はオキシヘモグロビンの酸素飽和度低下と睡眠断片化をもたらす睡眠中の繰り返す上気道閉塞を特徴とする

 

OSA syndromeはOSAとその結果起こる症状(典型的には日中の眠気など)を合わせたものと定義される

 

成人では男性の14%、女性の5%に起こるとされている(1)

 

肥満の増加に伴ってOSAの有病率は増えており(1)、中年の5-year incidenceは7〜11%となっている(2)

 

にもかかわらず、OSA syndromeを示唆する症状をもつ人の中で評価が行われ治療されるのは50人に1人のみである(3) 

  

 

もっともよく認められる症状は他人を煩わせるほどのいびき、夜間の覚醒、休息したと感じられない睡眠、日中の眠気、それによってもたらされるQOLの低下である

 

治療をしないでおくと、交通事故や職業上の事故につながるリスクがある(4)

 

さらには繰り返す上気道閉塞による生理学的なストレスによって血圧の上昇が認められる(5)

 

OSAは心房細動、心不全、脳卒中、2型糖尿病のリスク上昇と関連する。しかし治療がそれらの合併症を予防する、あるいは改善するかは明らかでない

 

 

 

スクリーニングと予防

 

OSA syndromeを有するほとんどの患者が外来主治医に報告しないため(6)、スクリーニングをする意義があると考えられている

 

U.S. Preventive Service Task ForceはルーチンのOSAスクリーニングを推奨するための質の高い根拠がないことを強調しているが(7)、American Academy of Sleep Medicine (AASM)はすべての成人に対し、睡眠に不満があるか、日中の眠気があるか、との質問を健康を維持するための評価のルーチンとして確認することを推奨している(8)

 

これは睡眠をreview of systemの一つに入れることで達成することが可能だ。その回答が陽性であった場合はさらなる病歴あるいスクリーニング手段を利用してOSAのスクリーニングを行うことが必要になる

 

 

リスクファクターを有する患者はスクリーニングを行う必要がある

 

OSAの主なリスクファクターは肥満であり、全ての肥満患者にスクリーニングを行う必要がある。体重過多がすべてのOSAの41%、中等度から重度のOSAの58%の原因となり(9)、体重が増えればOSAのリスクが上昇する

 

 

東アジアの患者は顔面骨格の違いによってより低い肥満のレベルにおいてOSAのリスクとなる

 

 

リスクファクター

 ・肥満(特にBMI>35kg/m2)

 ・閉塞性睡眠時無呼吸の家族歴

 ・下顎後退症

 ・治療抵抗性高血圧

 ・うっ血性心不全

 ・心房細動

 ・脳卒中

 ・2型糖尿病

 ・多嚢胞性卵巣症候群

 ・先端巨大症

 ・ダウン症候群

 

 

 

トラック運転手やpublic transit operatorなどのハイリスク職業運転者もOSAであった場合、公衆衛生へのリスクがあるためスクリーニングされる必要がある

 

また眠気による交通事故を起こした、あるいは起こしそうになった全ての人に対してもスクリーニングを行う必要がある(10)

 

 

OSAの併存がよくみられる患者群でもスクリーニングを行うべきである。例えば、治療抵抗性高血圧、心房細動、心不全、脳卒中、2型糖尿病の患者などでは35〜85%の割合でOSAが認められる

 

ハイリスク患者を同定するいくつかのスクリーニング法がつくられており(7, 11)、Berlin QuestionnaireとSTOP-BANGスクリーニングテストの2つが広く利用され、有効性が確立されている

 


STOP-BANGスクリーニングテストは術前評価のためにつくられたものである。8つの項目がありそれぞれ1ポイントで、3つ以上当てはまればOSAである可能性が84%、5つ以上の場合は中等度から重度のOSAである可能性が考えられる(12)

 

 

STOP-BANG

S: 大きないびきをかきますか(Snore)(閉めた扉を通しても聞こえるほど)

T: よく疲れますか(Tired)、日中に眠気が強いですか 

O: 睡眠中に呼吸が止まっている事を誰かに観察された(Observed)ことがありますか

P: 高血圧(high blood Pressure)の既往がありますか

B: BMI >35kg/m2 

A: 50歳以上(Age)

N: 頸まわり(Neck) > 40cm 

G: 男性(Gender)

 

 

体重増加がOSAの罹患率上昇と関連している。10%の体重増加によって臨床的に重大なOSAになる可能性が6倍上がる(13)。よって体重増加を防ぐことによってOSAのリスクを下げることができる。10%の減量が10年間のフォロー期間でOSAの重症度を26%下げたことが確認された。軽度のOSA患者では食事と生活習慣の改善によって15%の減量が達成された場合およそ10人中9人の割合でOSAが認められなくなった(14)

 

 

 

診断

 

OSAの症状としていびきの感度は最も高いが特異的でない(15)。通常のいびきと区別するため、より詳細に尋ねる必要がある。音が大きく人が煩わされるほどの場合は通常のいびきよりもOSAの可能性が高くなる(16)

 

閉塞性無呼吸の症状

・大きく、頻回で、人が煩わされるほどのいびき

・無呼吸のエピソードが人から確認される

・睡眠中の窒息様、あえぎ様の呼吸

・日中の過度の眠気

・居眠り運転(眠気による交通事故あるいはニアミス)

・すっきりしない目覚め

・頻回の夜間覚醒

・睡眠維持障害(夜中に目が覚めて再び入眠することが困難)

・夜間頻尿

・朝の頭痛

・抑うつ気分

・気分過敏

・性欲減退

 

 

 

日中の過度の眠気も非特異的であるが、その確認が治療オプションを決め治療に対する反応をフォローする際にも重要となる。Epworth Sleeping Scaleは日常生活における傾眠傾向を評価する8つの項目スケールからできている(17)。客観的な傾眠との関連は一定せず、OSAの重症度との相関も弱いが、患者の主観的な認識の評価を基準化することの助けとなる。また治療の反応を評価する際にも使うことができる

 

 

Epworth Sleeping Scale

過去1〜2週間において以下の状況でどの程度うとうとした、あるいは居眠りしたかについて

 

0=全くなし、1=少し、2=中等度、3=かなり

 

・座って読書している

・テレビを見ている

・公共の場で活動せずに座っている(劇場やミーティングなど)

・1時間休憩なしで運転手以外として車に乗っている

・可能なら午後に横になった

・人と座って会話している

・アルコール摂取しなかった昼食後に座っている

・車中で信号や渋滞などで数分間停車した時

 

11点以上で日中の過度の眠気と考えられ、さらなる臨床的評価が必要となる

 

 

 

 

 

比較的感度は低いが、睡眠中の息が詰まるような、あるいは喘ぐような呼吸は中等度から重度のOSAに特異的である。また朝の頭痛の存在も同様である(15)

 

自覚のない患者が多くいるため、ベッドパートナーや同居者からの病歴聴取が助けとなる

 

OSAの患者は眠気でなく、”頭にもやがかかった様”、あるいは集中できない、と表現する場合もある

 

OSAは、特に女性においては、不眠や倦怠感が主な症状として典型的でない形で現れる場合もある。睡眠維持障害(夜間覚醒した後に再び眠ることが困難)が入眠障害に比べてよりOSAとの関連を認める(18)

 

 

統計上疾患の男女比は2:1であるが、専門家への患者紹介の比率は男女比9:1と報告されており、臨床家は女性に対しOSAを検討することがより不十分である可能性がある(19)

 

 

無症状の人にOSAのテストを行うことを支持する質の高いエビデンスはない。しかし、治療抵抗性の高血圧で薬剤を5つ以上服薬している無症状の人にOSAの評価を行い治療することは利益があるかもしれない。これらの患者群においてはOSAの罹患率が非常に高く、治療によって臨床的に意義のある血圧低下をもたらすことができる(20)

 

 

肥満者において他に説明のつかない日中の高二酸化炭素血症をきたす状態として定義される肥満低換気症候群 (obesity hypoventilation syndrome (OHS)) とOSAの併存がよく見られる。この症候群は病的に肥満であるOSA患者の10〜20%にまで見られ、OHSを有する患者においては肺性心などの心血管合併症の高い罹患率が認められる

 

 

目撃される夜間の無呼吸やあえぎ様の呼吸はOSAでなく中枢性睡眠時無呼吸症候群である可能性もある。鬱血性心不全の患者はチェーンストークス呼吸のリスクが高く、また長期にオピオイド治療を受けている場合はオピオイドにもたらされる中枢性無呼吸症候群のリスクも高くなる

 

 

眠気、集中力低下、睡眠維持が困難などのOSAで認められる多くの症状は非特異的であることを認識することは重要である。不眠症、慢性睡眠不足、circadian rhythm disorder (shift work sleep disorder等) などの他の睡眠疾患が原因である可能性もある

 

 

 

 

睡眠検査

 

どのタイプの睡眠検査が行われるべきか

 

OSAの診断には公式な検査によって睡眠中の閉塞性呼吸イベントを記録する必要がある

 

今までそのような検査は技術者がいる睡眠ラボで行われ、CPAPの治療圧なども決定されてきた。しかし、いくつかのrandomized trialsではhome sleep apnea testing (HSAT)によって家庭で診断され治療開始が行われた場合、合併症を認めないOSAにおいては同等のアウトカムが認められた(21, 22, 23, 24)

 

HSATは脳波測定がされず、睡眠自体の評価は行われない。酸素飽和度測定、エアフロー、胸郭運動などの呼吸チャネルのみを記録する。モニター器具を自分で装着することが比較的容易である

 

HSATによる治療戦略はより安価で、より速やかな治療開始へと繋がり、遠隔地やサービスを受けられないような地域の患者のアクセスを高めることができ(21, 22)、また患者にも好まれている(23)

 

 

夜間の酸素飽和度測定のみによるOSAの診断はHSATや睡眠ラボでの検査に比べ、悪いアウトカムにつながる(25)

 

公式の検査前に夜間の酸素飽和度測定によるスクリーニングを行うことを支持するエビデンスはない。HSATは酸素飽和度測定にそれほど負担とならない器具を付け足すだけである

 

 

 

睡眠検査用語および睡眠時無呼吸の定義

 

無呼吸:呼吸中断が10秒以上

低呼吸 (hypopnea):3%あるいは4%以上の酸素飽和度低下あるいは睡眠からの覚醒を伴う10秒以上のエアフローの減少

AHI:睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数

REI:記録1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数

ODI:睡眠1時間あたりの3%あるいは4%以上の酸素飽和度低下エピソードの回数

Time below SpO2 90%:酸素飽和度が90%以下となった睡眠時間あるいは記録時間

 

定義

軽度のOSA:AHIあるいはREIが時間あたり5以上15未満

中等度のOSA:AHIあるいはREIが時間あたり15以上30未満

重度のOSA:AHIあるいはREIが時間あたり30以上

OSA syndrome:日中の眠気を伴いAHIあるいはREIが時間あたり5以上

 

 

AHI:apnea-hypopnea index

ODI:oxygen desaturation index

REI:respiratory event index

 

 

 

 

睡眠ラボでの検査:ポリソムノグラフィーは夜間に複数の生理的チャネルを記録する検査で、HSATによる評価が行えない患者の評価に有効である

 

HSATが行えない理由としては家庭状況が不安定である、あるいは認知機能や身体的機能障害にてモニターの自己装着が行えない場合などがある

 

 

呼吸器疾患、心不全、あるいは中枢性無呼吸症候群の可能性が高い場合などのOSAによらない酸素飽和度低下の原因がある場合にはHSATが適応とならない。鑑別疾患としてそのような他の原因がある場合は睡眠ラボでの検査を考慮する必要がある

 

 

ポリソムノグラフィーは介入を行わない全夜間の記録を行う”full-night”、あるいは少なくとも開始2時間を診断のための記録として行い、すぐさまCPAP調整に切り替える”split-night”、のいずれかをオーダーすることができる

 

 

 

睡眠検査で報告される値とその意味

 

OSAの重症度の鍵となる評価法がapnea-hypopnea index (AHI) であり、無呼吸(エアフローの途絶が10秒以上) とhypopnea (低呼吸) (3%あるいは4%以上の酸素飽和度低下あるいは覚醒を伴う10秒以上のエアフローの減少)エピソードの時間あたりの回数として定義される

 

HSATでは睡眠が評価されないため、呼吸イベントの回数を睡眠時間の合計で割ってrespiratory event index (REI) を計算する

 

患者が夜間の大半覚醒していた場合はREIがAHIをかなり過小評価する可能性がある

 

hypopnea (低呼吸) の異なる定義 (覚醒を伴うあるいは伴わない酸素飽和度低下を3%以上あるいは4%以上とするか) がAHIあるいはREIの計算を大きく変えうるため、他の睡眠ラボからのポリソムノグラフィーの比較を困難にする

 

hypopneaの基準値を酸素飽和度4%低下としたAHIではより心血管リスクとの関連が示された(26)。しかし、この基準値はより厳しいため、治療から利益を得られる可能性があるにも関わらず、重大な酸素飽和度低下を伴わない典型的な症状を有する患者の診断を除外する可能性がある

 

睡眠ラボと家庭での検査両方で得られる他の測定値には、中枢性あるいは閉塞性無呼吸イベントの回数、酸素飽和度低下イベントの回数、酸素飽和度が90%以下に低下した時間、酸素飽和度の最低値などがある

 

睡眠ラボの検査では呼吸に関連しない患者の睡眠情報も得られる。睡眠時間の合計、睡眠の構造や断片(睡眠の深さ、睡眠効率、睡眠開始後の覚醒時間、睡眠ステージの各時間、arousal index)、脳波、夜間不整脈、四肢運動、睡眠に関連する行動のビデオや音声による記録、などである

 

 

 

 

 

 

治療

 

どの患者に治療が必要か

 

重症度にかかわらず日中の眠気を認める患者には治療が提供されるべきである事が質の高いエビデンスによって支持されている(27)

 

特に最近眠気による交通事故やニアミスを起こした場合にはより積極的に治療を行うべきである

 

OSAによる他の症状を有する患者にも治療が提供されるべきであり、その際は治療による症状の軽減と治療の煩わしさのバランスをとって意思決定が共有される必要がある

 

 

治療を試してみることは治療による利益と不利益の大きさに基づいて患者が意思決定する助けになることが多い

 

ベッドパートナーも治療の決定に参加させることが大切である。パートナーのサポートの有無が治療の受容、アドヒーランスの重要な予測因子となり、治療がパートナーの睡眠の質を向上させるからである(28)

 

 

眠気を伴わない中等度から重度のOSA患者にCPAP治療を行ったrandomized trialsでは心血管リスクの減少が認められなかった(29, 30, 31)。したがってCPAP治療は無症状で中等度から重度の患者にルーチンで開始することは推奨されない

 

無症状で軽度のOSA患者では、心血管リスクが上昇する、あるいは治療による利益があることを認めるエビデンスはない(32) 

 

 

減量と運動

 

行動による減量への介入によってOSAの重症度および症状が減少することがrandomized trialsによって示されている(33)

 

さらには、CPAP治療の開始と減量への介入を同時に行う事で、そのどちらのアドヒーランスも下がらず、また追加的な利益をもたらす(34)。したがって食事、運動、行動変容を組み込んだ包括的な減量への介入がOSAを有する全ての体重過多あるいは肥満患者に推奨される

 

減量手術もまた病的肥満患者のOSAの重症度を大きく改善する。減量手術によってAHIが正常化する可能性は高くないが、AHIよりも症状の改善の程度が大きい

 

 

 

睡眠時の体勢

 

多くの患者は仰臥位での舌にかかる重力によって上気道の閉塞およびOSAが悪化する。体勢に依存するOSAが軽度から中等度のOSA患者の3分の1にまで認められる。睡眠時の体勢の治療には患者が仰臥位で寝る時間を短くするために、テニスボール、バックパック、発泡デバイスなどを背中に括りつける、あるいは仰臥位の時にアラームを鳴らすモニターを行う、などがある。短期間のデータではこれらの治療がOSAの重症度および眠気を改善することが示されている(35)

 

 

どのようにCPAP治療を開始するか

 

CPAPは空気圧によって上気道を開き、中等度から重度のOSA患者およびハイリスクドライバーの第一選択治療として考慮されるべきである

 

CPAPの設定は伝統的には睡眠ラボでの検査によって調整され決定されてきた。しかし合併症を伴わないOSA患者では、睡眠ラボでの調整の代替として、自動調整されるCPAPを経験的に処方することも効果が確認されている

 

autotitrating CPAP装置は上気道閉塞の代わりの指標として気流制限を感知し、圧を自動で調整する。autotitrating CPAPは患者のアドヒーランスや眠気の改善に関して圧の固定されたCPAPと同等に機能する(27)

チェーンストークス呼吸を認める患者では禁忌であり、呼吸器疾患を合併する患者においてはよくスタディされていない

 

auto-titrating CPAPの利点は治療の必要の変化に応じて圧を自動で調節できることであり、経過とともに体重が増える場合などに有効である

 

CPAPを処方する場合は圧設定、マスクのタイプ、関連する器具(チューブ、フィルター、マスクストラップ)を明示する必要がある

 

Autotitrating CPAPは通常5〜20cmH2Oなどと広い圧の範囲で処方される

 

CPAPが開始される時、患者はその機能、手入れ、装置の維持、治療による利益、マスクや圧による不耐容性、鼻閉、乾燥あるいは過度の湿潤、マスク周囲からのエアリークなどの起こり得る問題、などについて教育される必要がある

 

マスクは伝統的には睡眠ラボでの調整によって選択されてきた。autotitrating CPAPを使用する家庭ベースでの治療ではCPAPが届けられる時にマスクを選択する必要がある。患者が異なるタイプやサイズのマスクを試してみて最もフィットするものを選べるようにすることが大切である

 

 

どのくらいCPAPを使用すれば十分か

 

CPAP治療による最適な利益を得るためにどの程度CPAPを使用すればよいかの域値はない

 

スタディでは使用時間が眠気、QOL、血圧の改善と直線関係にあることが示されている(36, 37)。したがって患者は寝る時は出来る限りCPAPを使う必要がある。しかしCenters for Medicare & Medicaid Services (CMS) は十分なアドヒーランスを70%の夜に1夜あたり4時間以上使用することと規定している

 

 

 

CPAP治療のアドヒーランスを最大化する戦略 

 

CPAP不耐容

知識と動機を評価

個人の教育、規則正しい睡眠ルーチンの確立、サポーターあるいはベッドパートナーの治療参加

鼻の病態を考慮

加湿を増加、ステロイド点鼻あるいは鼻閉剤、重度の解剖学的異常に対する手術的介入を考慮

マスクリークあるいは不快感を評価

マスク装着のチェックおよびストラップの調整、マスクリークに対し顎のストラップを追加、他のスタイルのマスクを試す

CPAPで眠ることが不能か評価

ramp機能を使用し徐々に圧を上げていく、日中にCPAPマスクを着用し脱感作を行う

圧不耐容を評価

呼気圧の解除を追加、BPAPを考慮

バリアに対する努力を行ったにもかかわらずCPAP治療失敗

口腔器具治療、睡眠時の姿勢による治療を考慮、上気道手術あるいは減量手術を考慮

 

 

 

 

 

CPAP治療のアドヒーランスを最適化するファクターは何か

 

CPAP開始1週間以内にアドヒーランスのパターンが決まり、患者が治療による利益を早期に認識することが長期使用の強い予測因子となる

 

したがって、OSA患者の最適なマネージメントは早期のフォローアープ(治療開始から1〜2週間後)を行い、問題があれば同定し対処することである。患者にCPAP装置とマスクを外来に持参するよう指示し、適切に使用できているか確認する

 

CPAP装置から直接、あるいは転送で得られるアドヒーランスデータは重要である。なぜなら患者は使用を過大評価する傾向にあるからである

 

マスクのフィット不良、鼻閉、気道乾燥などが最もよくある問題でアドヒーランスを下げる。マスクを変える、フィットの調整を行う、点鼻ステロイドの使用、加湿設定をあげる、などで問題を改善できる可能性がある

 

他に最も重要なアドヒーランスのバリアとなるのは、拒否、知識の欠如、低い自己効力感、改善が認識できない、社会的サポートの欠如、などの行動変容に関連するものである

 

OSAによる合併症、治療による利益、トラブルシューティング、行動に関する介入などの動機を高める教育すべてがアドヒーランスを高めることが確認されている(28)

 

CPAPを使用する患者への日々のフィードバック、および使用の遠隔モニターによって自動で送られる使用を励ますメッセージやポジティブフィードバックもアドヒーランスをあげる事がわかっている(38, 39)

 

現在すべてのCPAP製造業者は教育を伴う日々のフィードバックと自動のフィードバックを行う無料のアプリを提供している。これらのアプリを使用することを促す必要がある

 

 

閉所恐怖症も時に患者のCPAPマスクの耐容性に影響を与える場合がある。これは”脱感作”によって対応できうる。たとえば日中テレビを見る時(最初は圧を加えずに)などの気の紛れる活動時に装着することを促し、マスクの装着時間を徐々に増やしていく方法である

 

圧に耐容できないことはアドヒーランスが低い原因としては比較的少ないものである。bi-level PAPや呼気時の圧の解除などによる介入は通常通りにCPAPを使用した時に比べアウトカムを改善しない。しかしながら、息を吐き出すことが困難である、あるいは空気嚥下症などの他の合併症を伴う限られた患者においては、これらの方法を考慮する必要がある

 

 

CPAPマスクはどのように選ぶか

 

マスクは患者の快適さが最大限になるように選ぶ必要がある。マスクの選択に患者を参加させることが順応性を高めることになる

 

nasal maskあるいはnasal pillows (鼻の下に位置して鼻孔にフィットする) が閉所恐怖症の患者にはより耐容性が高いかもしれない

 

nasal pillowは鼻梁の解剖学的異常、顔の毛、鼻腔内のサポートが欠如することにつながる歯の欠如、などがある患者においてはより有効であるかもしれない

 

睡眠中に口を開ける患者では、nasal maskからもたらされるエアフローが口から漏れ、効果的な治療を行えない可能性がある。多くの患者では最初の数日間で口を閉じることを学ぶ、あるいは顎のストラップにてそれが達成される

 

生理食塩水による洗浄、ステロイド点鼻、抗ヒスタミン剤などの鼻閉の治療にて鼻呼吸を改善させる場合もある

 

口呼吸が続く患者においては、oronasal mask ("full-face") を使用することによって鼻と口から圧を与えることができる。しかしこれらのマスクは大きいため、マスクリークや精神的苦痛がより大きくなりうる。さらには、下顎を後方へ圧迫する事でOSAの重症度を悪化させる可能性もある。全体としてoronasal maskはnasal maskに比べ臨床アウトカムが悪く、他のオプションが失敗した時のみに使用されるべきである(40)

 

 

下顎をアドバンスするデバイス

 

custom-made mandibular advancement device (MADs) は口腔デバイスで下顎を前方位に維持することで、気道閉塞を防ぎ上気道を拡大することによってOSAを治療するものである

 

これらのデバイスはCPAPに比べAHIを正常化することの効果が低く、重度のOSA患者の初期治療としては推奨されない(41)

 

しかし、MADsは軽度から中等度のOSA患者の初期治療としては妥当かもしれない。なぜなら効果が比較的低いにもかかわらず、患者にとってはより受容されやすく、より高いアドヒーランスが認められている

 

MADsは軽度から中等度のOSA患者では実際に眠気やQOLの改善に関してCPAPと同等の効果を認めている(42)

 

バリアに対する処置を試みたにもかかわらずCPAP治療に耐容できない重度のOSA患者では、MADsが第2の治療オプションとなる

 

MADsの使用は適切な歯の状態を必要とし、また顎関節の疾患がある場合はそれを悪化させる可能性がある。このデバイスを必要とする患者はOSAマネージメントとして歯科に紹介すべきである。またMADが使用される場合はフォローアップの睡眠検査によって適切にOSAが改善していることを確かめることが推奨される

 

 

 

外科的介入の役割

 

解剖学的異常によってCPAPに耐容することが困難な患者は中隔形成術や鼻甲介手術などの鼻腔手技が耐容性を高める可能性がある

 

 

上気道の閉塞を減らすための多くの手術はOSAの重症度や症状を改善しない

 

口蓋垂軟口蓋咽頭形成術はおそらく最も知られた手技であるが、症状の改善度は一般的に低く、長期的にOSAの重症度が有意に改善するのは患者の半分以下である

 

 

 

下顎前方固定術は、術後回復に時間を要する侵襲的な手技であるが、特に下顎後退症の患者においてはOSAの治癒率が90%以上である

 

気管切開術もOSAを治癒し、生命の危険が差し迫るような状況でも使われる

 

これら2つの手技は特定の患者においてはCPAP治療を生涯行うことに比べより好まれるかもしれないが、その侵襲性とそれに関連する病態よりルーチンでの適応は除外される

 

 

舌下神経刺激が適切に選ばれた患者においては効果が維持する比較的小さな手術手技として最近行われるようになってきた(43)。この手技はBMIが32kg/m2以下で薬剤誘導による睡眠下での内視鏡検査にて気道が前後方向へ虚脱することが確認された患者のみに限られている

 

 

 

どのように患者はモニターされるべきか

 

全てのCPAPデバイスがその使用に関するデータを蓄積して報告し、またその多くが治療効果やマスクリークの情報を提供する(44)。現在のデバイスは内臓モデムを有し、それらのデータをクラウドサーバーに転送し、臨床家がインターネットを介してアクセスすることが可能である。これらのデータは患者の使用報告を確認し問題に対応するためにフォローアップ受診の際に評価される必要がある

 

治療のモニタリングとしては、全ての睡眠セッションでCPAPが使用されることを確かにすること、症状が改善していること、副作用のモニタリング、肥満や高血圧などのよくOSAに関連する併存疾患を評価すること、などにフォーカスする必要がある

 

減量や手術によってOSAが治癒した患者は症状の再発がないかモニタリングする必要がある。居眠り運転、眠気による交通事故、職業事故の既往がある患者も眠気の再発がないか密にモニターし続けるべきである

 

再発の際は以下の可能性について速やかにステップ毎に調査すべきである;アドヒーランスの低下、CPAPによる問題(マスクリーク、デバイス不具合)、必要とする圧の変化、OSAによらない睡眠のファクター(不十分な睡眠期間、薬剤の影響、他の睡眠疾患)。もし眠気が持続する場合はmodafinilあるいはarmodafinilを補助治療薬として考慮すべきである。solriamfetolもこの適応として最近承認された

 

症状の再発がない患者におけるルーチンのフォローアップ睡眠検査を推奨するエビデンスはない。たとえ症状の再発が認められる場合でも、追加の睡眠検査を考慮する前にCPAPに記録されたデータを注意深く評価すべきである

 

 

 

患者が入院した場合はOSAはどのように治療されるべきか

内科病棟に入院したOSA患者のマネージメントに関するエビデンスは乏しい。にもかかわらず、入院中のCPAPやMADの使用が家と同様に奨励される。病院の方針で自分のCPAP使用が許可されない場合は、自分のマスクを使って病院所有の機械で家のセッティングにて使用すべきである。鎮静剤やオピオイド剤はOSAを悪化させうるのでその際は注意して使用されるべきである

 

手術患者では、周術期において治療されていないOSAは心肺合併症および集中治療室転送の率を高める(45)。したがってAmerican Society of Anesthesiologistsは中等度の鎮静が行われる場合は、可能なら持続オキシメトリと持続カプノグラフィにて換気をモニターすること、鎮静中はCPAPの使用も考慮すべきことを推奨している(46)

 

 

専門家にいつコンサルトすべきか

合併症を伴わないOSAでは、治療管理について教育を受けたプライマリケア医は睡眠スペシャリストと同等の治療アウトカムをもたらすことがスタディで示されている(47)。 CPAPに耐容できない患者や治療に関わらず症状が持続する場合などの複雑な状況では睡眠スペシャリストへのコンサルテーションがさらなる評価と治療を行う助けとなる

 

 

患者は薬剤の影響や補助酸素投与に関して何を知っておくべきか

ベンゾジアゼピンやオピオイドはOSAを悪化させるため、その使用は注意を伴う必要がある

 

低いレベルのエビデンスでは外因性テストステロンの投与がOSAの悪化あるいは発症をもたらす可能性があることを示している。したがってアンドロゲン治療を受けている患者ではスクリーニングを行い症状をフォローする必要がある

 

甲状腺機能低下症の患者で適切な甲状腺ホルモン治療を受けている場合はOSAの重症度と症状が改善する。しかしOSA患者におけるルーチンの甲状腺機能低下症のスクリーニングは費用対効果がない

 

補助酸素投与はOSAに伴う酸素飽和度低下の治療には効果的であるが、症状、血圧、心血管リスクを減らすというエビデンスはほとんどない(48)。したがってOSAの治療として補助酸素投与を行うべきではない

 

 

治療は他の疾患を防ぐか、あるいはアウトカムを変えるか

CPAP治療はうつ病の症状および罹患率を減らすことが確認されている(49)。しかし、重度のうつ病患者におけるOSAのスクリーニングおよび治療の役割は調べられていない

 

OSAと高血圧を有する患者では、CPAPとMAD治療の両方で中等度の血圧低下をもたらし、そのアドヒーランスの程度が血圧の反応と相関することが質の高いエビデンスによって示されている(37)。その中でも治療抵抗性高血圧患者では、CPAPによってより大きく臨床的に重要な効果がもたらされる(20)。CPAP治療が他の高血圧治療に付加的な効果を与える(34, 50)

 

心血管アウトカムに対するOSA治療の効果ははっきりしていない。眠気を伴わない中等度から重度のOSA患者で行われた臨床試験では、治療によって心血管リスクは下がらず、OSAに起因する心血管リスク上昇は日中の眠気を伴うOSA患者に限られる可能性が示唆された(51)。OSA治療のために紹介された患者(症状のためと推測される)においては、CPAP治療を受けた患者の方が治療を断った患者に比べて心血管イベントのリスクが低かった(52)。これより症状を有する患者は治療による心血管利益がある可能性が示された。しかしCPAPへのアドヒーランスが良い患者は他の心保護治療に対するアドヒーランスも良いことが考えられることで、この結果を解釈することを困難にしている

 

 

他の疾患もOSA治療によって影響されるかもしれないが、低いレベルのエビデンスがあるのみである。OSAと既に併存していたEFが低下している心不全を有する患者では、CPAP治療がEFの中等度の上昇をもたらすかもしれない。OSAとカルディオバージョンを受ける心房細動を有する患者では治療によって心房細動の再発を減らす可能性が認められている

 

 

 

 

 

 

 

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アナルズオブインターナルメディシン

インザクリニック

2019年12月3日

 

 

 

 

 

 

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