レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

関節リウマチ

 

関節リウマチは慢性全身性疾患で米国成人の0.5〜1%、およそ150万人が罹患している(1)

 

女性により多くみられ、全ての年齢で起こるが50〜60歳が発症のピークである

 

 

症状は左右対称性の疼痛、腫脹が手指、手首、足、膝などに多関節炎としてみられるが、他の関節でもおこりえる。単関節炎あるいは少関節炎(4つ以下)でおこる場合もある

 

間質性肺疾患、心膜炎、胸水、気管支拡張症などの他の臓器障害を発症することがある(明らかな関節炎が認められない場合もある)。関節リウマチはおそらく免疫調節不全によるいくつかの疾患群を包含する臨床症候群であり、治療が行われなければ慢性炎症および不可逆的な関節あるいは臓器障害に至る

 

 

以前は関節リウマチは進行性で生命予後が悪い病態だったが、この過去20年間で長期予後が改善した(2, 3, 4)。この改善はおそらく早期の診断、不可逆的な関節および臓器障害の発症前からの積極的な治療、従来の治療薬およびdisease-modifying antirheumatic drugs(DMARDs)の普及およびその治療薬オプションの増加によって可能となった慢性炎症のコントロールに基づいている(5)

 

 

 

リスクファクター

関節リウマチの原因はわかっていないが、進行を促すリスクファクターが確認されている。HLA-DRB1は知られている中で最も強い遺伝的リスクファクターである(6, 7)。seropositiveである関節リウマチの生活習慣リスクファクターで最も確立されているのが喫煙である(8)。BMIの上昇、低量アルコール摂取、不健康な食事、歯科的不衛生、社会経済的に低い状態なども関節リウマチの罹患に影響している可能性がある(9, 10, 11, 12)。男性に比べ女性の方がリスクが高いことより、生殖および閉経などの因子が関わっている可能性も示唆されている(13, 14)。家族歴がある場合、個人のリスクが3倍に増えるが、多くの患者では家族歴が認められない(15)

 

 

 

 

診断

関節のこわばり、疼痛、腫脹が数週間以上持続する場合は関節リウマチの可能性を考慮しなければならない

 

疼痛は通常左右対称性で、多関節に認められるが、発症時には非対称性であったり、または少関節(2〜4つ)あるいは単関節のみに認められる場合もある

 

関節リウマチに特異的なものではないが、1時間以上持続し日中活動とともに改善する朝のこわばりを認め、左右対称性の関節腫脹が特徴的な症状である

 

滑膜炎の確認が関節リウマチの診断および治療の反応評価にとって重要である。滑膜炎は関節包の炎症として定義され、発赤、熱感、疼痛、腫脹を認めることが特徴的である。典型的には身体診察で確認されるが、所見がはっきりしない時は画像検査が有効な場合がある

 

関節痛は痛みとこわばりを認めることが多いが、必ずしも炎症性の関節炎によるものではない

 

滑膜炎と他の症状が6週間以上持続する場合は一過性で自然に改善するものではなく、進行性の病態になる可能性が高くなる

 

手指、手関節、足関節に認められる場合が最も多いが、非典型的な場合として膝などの大関節のみに認められる場合もある

 

遠位指節間関節は典型的には障害されず、dactylitis(指炎:ソーセージ様腫脹)も一般的には認められない。股関節を含むaxial skeleton(体軸にある骨格;頭蓋骨、脊椎、肋骨、胸骨など)は通常障害されないが、重度で長期間関節リウマチに罹患する場合、特に頚椎などに障害が認められる場合がある

 

身体所見では滑膜炎に起因する圧痛を伴う関節および軟部組織の腫脹が確認される。中・大関節では関節穿刺可能な明らかな関節液貯留が認められることもある。軽度の関節腫脹は、特に肥満や線維筋痛症などを伴っている患者の小関節などでは、わずかで認識しにくい場合がある

 

長期間の罹患でかつ適切な治療を受けていない場合は、手の尺側偏位やスワンネック、ボタンホール変形(PIP関節の伸展障害による屈曲位とDIP関節の過伸展を呈する状態)、膝や肘の屈曲拘縮、などを含む関節障害および変形などに発展する。しかし、これらの”古典的”変形はあまり見られなくなってきており、それは積極的な治療による疾患の活動性低下や寛解、およびより多くの標的治療薬が利用可能になったことによると考えられる

 

 

 

関節リウマチは全身性の炎症性疾患であり、関節以外の臓器障害や治療による副作用を合併する場合がある

 

皮膚

リウマチ結節、血管炎、潰瘍、neutrophilic dermatosis、治療関連皮疹、リンパ浮腫

 

角結膜炎(シェーグレン症候群)、上強膜炎、強膜炎、scleromalacia perforans

 

呼吸器

肺線維症、間質性肺炎(nonspecific interstitial pneumonia、usual interstitial pneumonia、organizing pneumonia)、結節、胸水、胸膜炎、気管支拡張症、特発性器質化肺炎

 

循環器

早発性アテローム性動脈硬化・冠動脈疾患・末梢血管疾患、心膜炎、心嚢液、弁膜疾患、不整脈、伝導障害、心筋炎、心不全(preserved EF)、心結節

 

消化器

口腔乾燥、胃炎、消化性潰瘍(NSAIDs・グルココルチコイド)、口内炎、粘膜炎(methotrexate)

 

腎臓

糸球体腎炎(mesangioproliferative)、タンパク尿(稀にアミロイドーシス)、治療関連腎障害

 

肝臓

nodular regenerative hyperplasia、門脈線維症、治療関連肝炎・肝硬変

 

神経

頚椎亜脱臼・環軸椎不安定、末梢神経絞扼(手根管症候群)、mononeuritis multiplex(リウマチ血管炎)、brain nodule

 

血液

リンパ節腫脹、脾腫(Felty syndrome)、白血球減少(Felty syndrome)、リンパ腫、アミロイドーシス、クリオグロブリン血症、large granular lymphocyte syndrome

 

 

 

 

 

American College of Rheumatology(ACR)とEuropean League Against Rheumatism(EULAR)は不可逆的な関節障害が起こる前の早期の病態で関節リウマチを特定するための診断基準を作成している(16)。しかし、この診断基準は臨床のためよりもリサーチにおける患者分類のために作られている

 

 

ACR/EULAR 2010 Classification Criteria for Rheumatoid Arthritis

この診断基準は一つ以上の関節腫脹を有し、より可能性の高い他の診断が存在しない患者に限られるべきである

 

6点以上で関節リウマチと診断される

 

A. 関節(0ー5点)

身体診察にて関節の腫脹あるいは圧痛を認める

 

大関節:肩、肘、股関節、膝、足首

小関節:中手指節関節、近位指節関節、2〜4趾の中足指節関節、母指指節間関節、手関節

・1大関節:0

・2〜10大関節:1

・1〜3小関節:2

・4〜10小関節:3

・>10関節(少なくとも1以上の小関節):5

 

B. 血清学検査(0ー3点) 

低陽性(正常上限の1〜3倍)、高陽性(正常上限の3倍以上)

・RF・ACPA陰性:0

・RF低陽性あるいはACPA低陽性:2

・RF高陽性あるいはACPA高陽性:3

 

C. 急性期反応(0ー1点)

・CRP正常かつESR正常:0

・CRP上昇あるいはESR上昇:1

 

D.  症状の期間(0ー1点)

患者の自己申告による関節症状

・6週間以下:0

・6週間以上:1

 

ACPA:anticitrullinated protein antibodies、RF:rheumatoid factor

 

 

 

関節リウマチの可能性を示唆する三つのkey factorsは以下のものである;小関節の左右対称性の関節炎、ACPAあるいはRF陽性(正常上限の3倍以上)、症状が6週間以上

 

2010 ACR/EULARの診断基準はリサーチにおいては関節リウマチの合併症発症前の早期診断に有効であることが認められている。しかし、臨床においてはその診断基準を満たさなくても治療が必要となる患者がいるかもしれない。たとえば、慢性の単膝関節炎、RF・ACPA高陽性、急性反応の上昇している患者では診断基準は満たさないが、関節リウマチの治療が必要となる可能性がある。また、明らかな関節症状はないが間質性肺炎などの関節外症状が主な患者の場合なども同じである(17)。したがって医師は関節リウマチの診断および治療において自らの最良の判断を用い、診断が定かでない場合は専門家コンサルトを考慮すべきである

 

 

 

鑑別診断

Self-limited polyarthritis

病歴:左右対称性の関節炎、疼痛、朝のこわばり、倦怠感

身体所見:左右対称性の関節腫脹および圧痛

コメント:急性多関節炎の40-60%の患者は自然寛解の経過をたどる(ウイルス感染後)、通常8週間以内に消失する

 

線維筋痛症

病歴:広範囲の筋骨格痛、倦怠感、不眠

身体所見:関節および非関節部位の圧痛。腫脹は認めない

コメント:関節リウマチより頻度が高い(40〜60歳女性の5%に認められる)、20〜30%の関節リウマチ患者に合併

 

Erosive hand osteoarthritis

病歴:少関節炎、通常対称性

身体所見:遠位指節間関節かつ、あるいは近位指節間関節の骨増大および圧痛(Heberden's node/Bouchard's node)、中手指節関節は通常障害されない

コメント:手の重度の変形を認める場合があるが通常は関節リウマチに比べ機能が比較的温存される。関節リウマチでは遠位指節間関節は障害されない

 

強直性脊椎炎

病歴:主にaxial skeletonを障害、頸部痛や背部痛

身体所見:頸腰椎、股関節、肩、膝の可動障害、limited chest expansion

コメント:小関節よりも主にaxial skeletonや大関節を障害する

 

乾癬性関節炎

病歴:通常乾癬の既往があるが、関節炎が乾癬に先行する場合もある

身体所見:通常、末梢あるいはaxial skeletonを障害する単・少・多関節炎。乾癬性皮疹が頭部あるいは臀部にみられる

コメント:関節リウマチあるいは強直性脊椎炎に類似するかもしれない。関節リウマチに比べより遠位指節間関節の障害やdactylitisなどが認められる

 

反応性関節炎

病歴:axialあるいは末梢の炎症性関節炎。典型的にはウイルスあるいは細菌による消化管あるいは尿路の感染後に発症

身体所見:末梢あるいはaxial skeletonを障害する単・少・多関節炎

コメント:関節リウマチあるいは強直性脊椎炎に類似するかもしれない

 

リウマチ性多発筋痛症

病歴:50歳以上の患者に急性あるいは亜急性に発症する頸、肩、股関節の疼痛およびこわばり

身体所見:頸、肩、股関節のrotationが制限される

コメント:稀にremitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema(RS3PE)syndromeでは遠位の関節も障害される

 

他の全身性のリウマチ性疾患

(SLE、成人発症Still病、若年性特発性関節炎、強皮症、多発性筋炎、リウマチ熱、全身性血管炎、ライム病、炎症性腸疾患、他の稀な疾患)

病歴:多くは対称性の多関節炎、疼痛、朝のこわばり、倦怠感を有する

身体所見:多くはaxialあるいは末梢の対称性の関節腫脹、圧痛を認める

コメント:診断が不明な場合はリウマチ専門家へコンサルトを検討

 

化膿性関節炎

病歴:外傷、他の感染の存在、gonococcalへの暴露があるかもしれない

身体所見:通常、単関節であるが、稀に一つ以上の関節を含む場合もある、腫脹、熱感、発熱を認める

コメント:疑えば菌血症および関節破壊への伸展を防ぐために緊急関節穿刺による診断が必要となる。general populationに比べ関節リウマチ患者により多く認められる

 

痛風

病歴:通常急性発症だが緩徐あるいは慢性の場合もある

身体所見:痛風結節。腫脹、発赤、単あるいは少関節炎

コメント:正確な診断には結晶の存在を確認する必要がある

 

Calcium pyrophosphate deposition・偽痛風・hydroxyapatite crystal arthritis

病歴:通常急性発症だが緩徐あるいは慢性の場合もある

身体所見:腫脹、発赤、単あるいは少関節炎

コメント:正確な診断には結晶の存在を確認する必要がある

 

悪性疾患に関連

病歴:様々な発症様式

身体所見:関節腫脹

コメント:腫瘍随伴症状として炎症性関節炎を認める場合がある。チェックポイント阻害剤などの免疫制御剤の副作用による関節炎

 

 

 

 

 

検査

関節リウマチ患者の多くでESR、CRP、RF、ACPA、anticyclic citrullinated peptid(anti-CCP)などが上昇あるいは陽性となる。しかし、これらの検査の中で診断を除外できる程感度の高いものはなく、30%の患者では検査が陰性となる(18)

 

seropositive関節リウマチ(RFやACPAが陽性)はseronegative関節リウマチに比べより重篤な臨床経過をたどりやすい(19)

 

フィンランドとアメリカにおいて2500人以上の新規に診断された関節リウマチ患者において行われたobservational studyでは、44%の患者でESRが28mm/h以下、48%でCRPが正常値であった(18)。関節リウマチの初期症状を呈する患者でおこなわれた151のスタディのレビューでは、第二世代anti-CCP antibodiesとRFは同等の感度を認めた(67% vs 70%)が、第二世代anti-CCP antibodiesの方が特異度が高かった(96% vs 86%)(20)。anti-CCPとRFは両方感度が比較的低いため、陰性でも除外診断とならない

 

血液検査

ESR・CRP

全身性の炎症を検知し、ベースラインの確立に有用。しかし特異的でなく値が正常な関節リウマチ患者が存在する。2010 ACR/EULAR criteriaに含まれる

 

RF

関節リウマチ患者の50〜65%で陽性。他の疾患でも陽性になりうる(シェーグレン症候群、SLE、加齢、感染)。2010 ACR/EULAR criteriaに含まれる

 

Anticyclic citrullinated protein(anti-CCP)or  anticitrullinated protein antibodies(ACPA)

関節リウマチ患者の60〜70%で陽性。より特異的であるが陰性である患者も存在。他の全身性リウマチ性疾患、自己免疫性肺疾患、あるいは将来関節リウマチになるリスクのある人でも陽性になる場合がある。2010 ACR/EULAR criteriaに含まれる

 

Antinuclear antibody(ANA)

非特異的。陰性の患者も存在

 

Extractable nuclear antibodies(ENAs)・anti-double stranded DNA(anti-dsDNA)

SLEやシェーグレン症候群などの他の疾患の鑑別診断、あるいはそれらがオーバラップしている場合の診断に有用。関節リウマチによる二次性シェーグレン症候群の診断の補助

 

Hepatitis B surface antigen(HBsAg)、Hepatitis B surface antibody(HBsAb)、Hepatitis core antibody(HBcAb)

B型肝炎のスクリーニング。DMARDの選択にも影響。免疫のない患者ではワクチンも検討

 

Hepatitis C antibody

Hepatitis Cのスクリーニング。DMARDの選択にも影響

 

一般生化(クレアチニンも含む)

電解質、腎機能、ベースラインの評価。DMARDの選択にも影響

 

肝酵素(AST・ALT)

肝機能評価。ベースラインの評価。DMARDの選択にも影響

 

血算(分画)

ベースライン評価。血液疾患のスクリーニング

 

Creatinine kinase

筋炎のスクリーニング。ベースライン評価

 

TSH

自己免疫性甲状腺疾患のスクリーニング。関節リウマチと合併することが多い

 

Interferon-γ release assays(IGRAs)or purified protein derivative(PPD)

潜在性結核のスクリーニング。DMARDの選択にも影響

 

Commercial multi-biomarker disease activity assay

関節リウマチの活動性をモニターする場合に検討。診断および活動性のモニターに有用であるかの議論は続いている 

 

脂質・HbA1c

脂質異常症および糖尿病のスクリーニング

 

14-3-3η(14-3-3 eta)

RFとCCPが陰性の関節リウマチの診断の補助。有用性の議論は続いている 

 

関節滑液検査(血球数・分画、結晶、グラム染色、培養)

中・大関節に中等度から多量の液貯留を認める単・少関節炎などの非典型的な症状の場合は検討

 

他の検査

(interleukin-6、serum protein electrophoresis and immunofixation、angiotensin converting enzyme、25(OH) vitamin D、other vitamins、ionized calcium、uric acid、parathyroid hormone、other hormones、HLA-B27、other genetics、HIV antibody、parvovirus B19 antibody、Lyme antibody、other infection screens、other autoantibodies, etc.)

非典型的な症状やそれぞれ臨床的に示唆される患者では検討 

 

 

 

画像

単純X線検査(手、手首、足、障害を認める他の関節)

関節リウマチによるダメージを評価、ベースライン評価。手、手首、足の写真を症候や症状がない場合でも検討 

 

超音波検査

滑膜炎の評価、ベースライン評価、他の鑑別疾患の検知。関節穿刺の補助。多くのリウマチ専門医が超音波のトレーニングを受け、疾患の活動性モニターに利用 

 

MRI

滑膜炎の評価、ベースライン評価、他の鑑別疾患の検知。所見がはっきりしない滑膜炎および軟部組織の障害を検知

 

CT

骨びらんの評価。ベースライン評価。他の鑑別疾患の検知

 

胸部X線

DMARD治療開始前のベースライン評価。間質性肺疾患、胸水、結節、気管支拡張症などの呼吸器合併症および悪性疾患、結核などのスクリーニング

 

他の画像検査

(positron emission tomography、bone scan、dual-energy X-ray absorptiometry、musculoskeletal dual-energy computed tomography scan、abdominal ultrasound、transthoracic echocardiogram, etc.)

非典型的な症状やそれぞれ臨床的に示唆される患者では検討 

 

 

 

 

 

症状を有する関節のX線検査における変化(関節近接の骨減少、関節間隙狭小化、骨びらん)は関節リウマチの診断あるいは治療開始のために必要ではない。治療の主なゴールは数ヶ月から数年症状を有する患者に起こってくるそれらの変化を防ぐことである。関節リウマチは関節炎症が初期の段階で通常X線検査が正常、あるいは手や足のわずかな関節近接の骨減少を認める時期に診断されることが多い。それらの変化は手よりも先に足に起こる場合もある。たとえ症状がない場合でもスクリーニング、ベースラインの確立、あるいは他の鑑別疾患の評価のために足と手の単純X線写真をとることは理にかなっている

 

 

超音波検査とMRIは骨障害が起こる以前の軟部組織の炎症および滑膜炎 (特に腱滑膜炎)の検知において単純X線より感度が高いが、特異度は比較的低い

 

 

 

 

Synovial fluid

滑膜液を採取することは、特に多関節炎を認める患者の場合、関節リウマチの診断に必要ではない。 しかし、化膿性関節炎、痛風、他の疾患の可能性も考慮される場合は中あるいは大関節(膝、肩、足首、肘など)から採取しなければならない。化膿性関節炎は関節リウマチの患者においてより多く見られ、単関節炎で熱感、発赤、多量の関節液貯留、熱や血圧低下などの全身性の症状を認める場合は疑わなければならない

 

 

 

 

 

治療

 

薬物学的治療は炎症をコントロールし関節リウマチの活動性を低く抑える、あるいは寛解させることがゴールである。methotrexateがそのよく知られた有効性および安全性より関節リウマチの初期治療の主軸と考えられている。中等度から重度の病態において典型的にはmethotrexateが単剤治療薬として開始される。治療の反応が悪い場合はmethotrexateにその効果を増強させ、薬剤に対する抗体形成を減らす目的で他のDMARDsが追加(代替ではなく)される。軽度の関節リウマチでは時にhydroxychloroquineが初期治療薬として使われる場合もあるが、効果が悪い場合はmethotrexateなどの他のDMARDsを開始しなければならない

 

 

NSAIDsはその効果発現の速さより疼痛治療に屯用される。glucocorticoidsは効果発現の速さおよび疼痛・こわばり改善への有効性より、活動性が高い時期に"bridge therapy"として使われる場合がある。しかし長期使用による多くの合併症があるため、DMARDs治療によってglucocorticoidsを完全に撤退、あるいは最低必要量に保つ必要がある。過去には関節リウマチのステップアップ治療としてNSAIDsとglucocorticoidsから開始され、治療反応が悪い場合にDMARDsを後から開始していたが、初期からDMARD治療を開始する方法に比べ効果が劣ることをデータが示している(21)

 

 

ガイドラインでは疾患の活動性を低く保つあるいは寛解を、適切な活動性の評価法を用いながら目指すことを推奨している(22, 23, 24)。関節リウマチの活動性を評価し治療決定を補助するさまざまな活動性評価法が確立され、その有効性が認められている。広く普及しているのがDisease Activity Score 28(DAS28)(25)で、28箇所の関節(手指(10 x 2)・手首(2)・肘(2)・肩(2)・膝(2))の圧痛および腫脹、患者の全身状態の自己評価、急性反応(CRP or ESR)からなる指標で成り立っている。Simplified Disease Activity Index(SDAI)はDAS28に類似しているが、計算がより簡易で血液検査が利用可能であればよりリアルタイムに利用可能である(26)。Clinical Disease Activity Index(CDAI)は関節の圧痛・腫脹と患者の自己評価を使うが血液検査は必要でない(27)。Routine Assessment of Patient Index Data 3(RAPID3)は患者の自己評価のみを使うため、遠隔での使用も可能で、モニターおよび治療決定の補助に容易に利用可能である(28)。超音波検査やMRIなどの画像検査を活動性モニターの指標に組み込むかのリサーチが続いている(29)

 

 

 

関節リウマチの活動性評価方法

関節圧痛の数(✳︎):DAS28(◯)CDAI(◯)SDAI(◯)RAPID3(X)

関節腫脹の数(✳︎):DAS28(◯)CDAI(◯)SDAI(◯)RAPID3(X)

医師による全身評価 :DAS28(X)CDAI(◯)SDAI(◯)RAPID3(X)

ESR or CRP:DAS28(◯)CDAI(X)SDAI(◯)RAPID3(X)

患者による全身評価:DAS28(◯)CDAI(◯)SDAI(◯)RAPID3(◯)

患者によるの機能評価:DAS28(X)CDAI(X)SDAI(X)RAPID3(◯)

患者による疼痛評価:DAS28(X)CDAI(X)SDAI(X)RAPID3(◯)

 

(✴︎)圧痛・腫脹を評価する関節(28関節):手指(10 x 2)・手首(2)・肘(2)・肩(2)・膝(2)

 

 

関節リウマチの活動性分類

高(治療強化が強く必要):DAS28 >5.1、CDAI >22、SDAI >26、RAPID3 >12

中(治療強化を強く考慮):DAS28 3.2〜5.1、CDAI 10.1〜22、SDAI 11.1〜26、RAPID3 6.1〜12

低(治療強化を検討):DAS28 2.7〜3.2、CDAI 2.9〜10、SDAI 3.4〜11、RAPID3 3.1〜6

寛解:DAS28 ≦2.6、CDAI ≦2.8、SDAI ≦3.3、RAPID3 ≦3

 

 

 

 

関節リウマチの活動性評価は客観的データを提供し長期予後を改善する。しかし、ある患者では主観的な疼痛の申告や活動性の関節リウマチに関係ない関節の圧痛(関節破壊による疼痛や圧痛、線維筋痛症、併存する変形性関節症、腰痛、鬱、ストレス、不眠など)などにより活動性が有ると間違って分類される場合がある。反対に、治療の強化が必要であるにも関わらず関節リウマチの活動性が低いと分類されてしまう場合もある(足優位の炎症性関節炎、難治性の単関節炎など)。したがってこれらの評価法は治療の補助に役立つが、それぞれの臨床シナリオに則して治療決定が行われる必要がある

 

 

Traditional DMARDs

 

Methotrexate

関節リウマチと診断された多くの患者の第一選択薬がmethotrexateであり(典型的には1mg dailyで開始)、葉酸と共に投与される(30)。低用量(≦ 25mg/week)では通常白血球や血小板は減少しない。methotrexateで治療されるおよそ半数の患者ではX線上での進行がわずかに、あるいは認められずに抑えられるが、30%の患者ではDMARDsの追加が必要になる(31)。典型的な投与量は週10〜25mgである。副作用の嘔気、下痢、口内炎、脱毛、服用後倦怠感は高用量の葉酸投与(あるいはleucovorinに変更してmethotrexate投与8〜12時間後に投与)、methotrexateの1日投与量を分割投与、皮下注に変更、耐容できる最大投与量に減量する、ことなどによってコントロールできるかもしれない。methotrexateの長期投与は安全で多くの患者で耐容できる(32)。methotrexateには催奇形性作用があるため妊娠可能な女性では避妊薬の使用あるいは産科への紹介が必要になる

 

Hydroxychloroquine

hydroxychloroquineは軽度の関節リウマチ患者に、あるいはSLEなどとオーバラップしている場合に投与される場合がある。単剤投与では中等度から重度の症状をコントロールできないが、他のDMARDsに部分的に反応を示す患者に追加投与することが有効な場合がある。hydroxychloroquineは穏やかな抗炎症作用を有するが、感染のリスクを上げず、耐用性は良好である。重篤な副作用には失明に至る網膜症があるが、比較的稀で投与が5年以上の場合に限られる(33)。他の稀な副作用には色素沈着や皮疹がある。妊婦への投与も可能であるとされている

 

Sulfasalazine 

sulfasalazineはtraditional DMARDの一つでmethotrexateに耐容できない、あるいは禁忌の患者での投与が考慮される。臨床試験では投与1年後の効果はmethotrexateと同等であったが(34)、長期の効果では劣る(35)。副作用は嘔気、下痢、肝酵素上昇などがあるが、これらは投与量に依存しているかもしれない

 

Leflunomide

leflunomideはtraditional DMARDの一つで単剤薬としてmethotrexateの代替、あるいは他のtraditionalあるいはbiologic DMARDsと併用投与として使用される。副作用は嘔気、下痢、肝酵素上昇などがある。leflunomideはおそらく催奇形性があり、比較的半減期が長いので(定常状態に到達してから2年後まで血中に確認された患者も存在)、将来妊娠を希望する可能性の女性では避けるべきである

 

三剤治療

三剤治療とはmethotrexate、hydroxychloroquine、sulfasalazineの併用治療である。leflunomideやazathioprineなどの他のtraditional DMARDsがsulfasalazineやmethotrexateの代わりに投与される場合もある。三剤治療はmethotrexate単剤治療に反応が不良の場合に考慮される。三剤治療はbiologic DMARDsとmethotrexateの併用治療に比べ、費用対効果が高く(36)、効果も同等であるかもしれない。しかしbiologic DMARDsに比べ使用される頻度は低い(37)

 

353人の関節リウマチ患者で行われたrandomized controlled trialでは三剤治療およびetanerceptとmethotrexateの併用治療が比較検討された(38)。24週間後の活動性、X線上での進行、health-related qualith of lifeは両グループ間において同等であった

 

 

 

Biologic DMARDs

およそ30〜50%の患者がtraditional DMARDsに十分な反応を示さない。methotrexateの単剤治療あるいは他のtraditional DMARDsとの併用治療開始2〜6ヶ月後に効果が不十分であった場合biologic DMARDsを考慮する必要がある(22, 23)。現在使用されているbiologic DMARDsは全て炎症あるいは免疫経路に対する抗体からなり、静注あるいは皮下注投与される。biologic DMARDsの開発は過去20年間における関節リウマチ治療の大きな伸展をもたらしている

 

U.S. Food and Drug Administrationは10のbiologic DMARDsを関節リウマチの治療薬として承認している。それらは5つの異なる作用機序を有している。infliximib、etanercept、adalimumab、golimumab、certolizumab pegolはTNF-αを阻害するモノクローナル抗体あるいは受容体阻害剤である。さらなる炎症あるいは免疫経路をターゲットにするbiologic agentsにはT-cell receptor CTLA4(adatacept)、B-cell marker CD20(rituximab)、interleukin-6 recptor(tocilizumabとsarilumab)、interleukin-1 receptor(anakinra)がある。これらbiologic DMARDsのクラス間での効果にはわずかな違いがあるかもしれないが、個人の反応は大きく異なりえる。現在、methotrexateに反応が不良である患者には禁忌でない限り(心不全など)、最初のbiologic DMARDとしてTNF-α阻害剤が開始される場合が多い。biologic DMARDsは、それ同士の併用投与はできないが、その効果を高め、また抗薬剤抗体の産生を減らすためにtraditional DMARDs、特にmethotrexateなどと併用投与されることが多い

 

全てのbiologic DMARDsは免疫機能に影響を与え、よく見られる感染(肺炎、蜂窩織炎、尿路感染など)や比較的少ない感染(結核、真菌感染など)の両方のリスクを高める。biologic DMARDsはactiveで重篤な感染症が起こっている場合は中止しなければならない。結核およびウイルス性肝炎のスクリーニングは薬剤開始前の全ての患者で必須である。禁忌でない限りインフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹のワクチンを受けるべきである。帯状疱疹に対するワクチンが考慮されるべきだが、biologic DMARDが開始された後では生ワクチンを投与してはならない

 

スウェーデンで悪性疾患の既往がありTNF-α阻害剤を開始された467人の関節リウマチ患者に対して行われたobservational studyでは、同等の悪性疾患の既往を有し、マッチしたコントロール患者2164人と比較検討された(39)。悪性疾患の再発において両グループ間における違いは認められなかった。この結果より、たとえ悪性疾患の既往がある患者においても、biologic DMARDsの長期における安全性に対し好ましいエビデンスが示された

 

 

NSAIDs

関節リウマチ患者においてNSAIDsは疼痛およびこわばりのコントロールに使用される。disease-modifying作用は有していないと考えられているが、およそ半数の患者において屯用投与、時に定期投与されている。症状のコントロールには有用であるが、長期心血管、腎、消化管リスクがある事はよく知られている(40)

 

 

Glucocorticoid

glucocorticoidは関節リウマチの疼痛、こわばり、腫脹のコントロールに対し最も効果があると考えられているが、病態の進行を抑えることにおいては効果が劣る。感染、高血糖、高血圧、骨粗鬆症、体重増加、気分変調、睡眠障害などの副作用がよく知られている。glucocorticoidは関節リウマチの診断時あるいは活動性が高い時にDMARDsが開始される場合の"bridging" therapyとして投与されることが多い。ゴールはglucocorticoidを完全に撤退する、あるいは可能な限り低用量で使用することである。しかし、低用量のprednisone(≦ 5mg/day)は効果を有しながら副作用のリスクが比較的少ないかもしれない(41)

 

DMARD治療にもかかわらず、難治性あるいは再発性の関節炎を有する患者ではglucocorticoid関節内注射が付随治療として効果があるかもしれない。関節内注射は症状緩和の効果発現が早く、耐容性もよく、年に3〜4回以上行われなければ安全であると考えられている(42)。glucocorticoid関節内注射は他に比べ腫脹および圧痛が強い、1つあるいはそれ以上の中〜大関節に対し行われる

 

 

理学療法・作業療法

過去には関節リウマチに対するエクササイズに注意を提唱する医療者もいたが、適切にデザインされたプログラムは一般的に有効であると考えられている。理学療法士と作業療法士は日常生活のパフォーマンスが制限された関節リウマチ患者の機能を向上させうる

 

早期の関節リウマチ患者において行われたrandomized trialでは、有酸素運動フィットネスと筋力増強を目指すエクササイズプログラムによって2年後における筋力の強さおよび全体における活動性評価での改善が認められ、その効果はその後3年間維持された(43)。中等度の強度におけるエクササイズのために関節あるいは骨に障害が起こったというエビデンスは認められず、安全性が認められた

 

 

食事・ビタミン

食事が状態を改善したり、悪化させる重要なファクターであるという患者もいるが、ビタミン剤投与などが関節リウマチ患者の代替治療として有効であるというエビデンスは認められていない(44)。あるrandomized clinical trialではfish oilが病状初期においてある程度の有効性を認めることが示唆されている(45)。必要であれば患者に対し、DMARDs治療の補助療法として減量およびphysical fitnessの維持・改善を奨励するべきである(46)

 

 

 

予後

多くの患者においては関節リウマチはflaresのエピソードや長期の慢性炎症を特徴とする進行性の疾患である。薬剤投与を必要としなくなる長期の寛解を達成する患者は少ない。関節リウマチ患者は感染、骨粗鬆症、心血管疾患、呼吸器疾患、悪性疾患などの合併症リスクが高くなる(47, 48, 49, 50, 51)。全ての原因による死亡率はgeneral populationに比較し50%高くなる(52)。しかし、この死亡率のギャップは改善してきているように見える(2, 4)。それは早期の積極的な治療、治療オプションの増加、および長期の炎症コントロールに基づいていると考えられる

 

 

 

 

 

 

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2019年1月1日