レジデントノート

米国にて内科修行中。何ができるか模索している過程を記録していく

好酸球性食道炎

 

 

好酸球性食道炎は比較的新たな疾患で最初に認識されたのは1990年代である

 

食物アレルギーによってもたらされ、食道の慢性炎症、線維化、狭窄をきたす(1)

 

悪性疾患に進展する可能性はないと考えられているが、食物が詰まるなどの急性のイベントが起こり、患者はその慢性疾患に適応していくことが困難なことを経験する

 

その病態生理に関する理解が急速に進み、生物学的製剤を含む効果的な治療の発展につながっている

 

好酸球性食道炎は多角的な病態生理をもつ

 

その主要なメカニズムがアレルギーであることが様々なエビデンスによって裏付けられている。小児および成人の好酸球性食道炎において、elemental diet(食物アレルゲンを除去)を与えるとそれぞれ95%および80%の割合で食道好酸球浸潤の改善へとつながる(2, 3)。食物アレルゲンを再導入すると好酸球増多および食道の炎症が再発する

 

食道好酸球浸潤と炎症の発生および維持はII型アレルギー反応に続いておこる。抗原暴露によってTリンパ球がインターロイキン4, 5, 13などの炎症性サイトカインを放出するTh2細胞に変容する(4)。これらのサイトカインが上皮バリアを破壊して抗原の粘膜進入を可能にし、抗原認識に続いて放出されるeotaxin-3が骨髄由来の好酸球を引き寄せる。これらがリンパ球と肥満細胞の引き寄せおよび活性化を起こし、基底層の増殖が促される。好酸球はいくつかのtoxic substanceを有しており、脱顆粒に際して上皮がそれらに暴露される。上皮に対するこの多角的なアレルギー反応が炎症変化を引き起こし、結果線維化へと繋がる

 

 

好酸球性食道炎を罹患する患者は小児期においてアトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎などの他のアレルギー性疾患を有していることがよく見られる

 

好酸球性食道炎の素因は腸管内菌叢を変容させるような幼少期のイベントに影響される可能性がある。好酸球性食道炎の患者は帝王切開、人工ミルク栄養、抗菌薬への暴露などの割合が比較的高い(5)

 

好酸球性食道炎の長期的な自然経過はよく分かっていない。比較的新しく認識されたことによるが、15年を超えた臨床経過は不明である。小児の限られたデータに基づく推測では、好酸球性食道炎の小児患者は成人期も罹患が続くと考えられている。しかしいくつかの報告では比較的良性で安定した臨床経過をたどるとされている。これは未治療の成人患者の多くが食道狭窄に進展すると考えられている事とは対照的である。一つの報告では症状を有する成人患者が20年以上未治療であった場合の食道狭窄をきたす割合は85%であるとされている

 

好酸球性食道炎に関する二つの重要な問いがある。どれくらいの罹患率か、なぜプライマリーケア医および内科医が知らなければならないか

 

好酸球性食道炎はよく見られる疾患である。これは認識が高まってきたことおよび罹患率が増えていることに基づいている(6, 7, 8)。デンマークでは罹患率が15年の間に20倍にまで増え、人口10万人あたり2.6人の割合であると報告されている(7)。罹患率は10万人あたり1人から56人の間で、調べられる時期と対象に依存するとの報告もある(9)。内視鏡の臨床適応があった軍人においては好酸球性食道炎の罹患率は6.5%であった一方で、食物嵌頓をきたして受診した患者(特に40歳以下)では好酸球性食道炎の認められた割合が63%にまでのぼった(10)

 

医師が好酸球性食道炎を知っておかなければならない理由は他にもある。最も重要なことはその患者への影響である。死亡や癌などは合併症でないと考えられているが、食物嵌頓、頻回の内視鏡を必要とする事、そのQOLへの影響、などは計り知れないものがある。食物嵌頓は強く合併症と関連し、食道閉塞による誤嚥、自然経過による、あるいは内視鏡治療による食道穿孔などがある。自然に改善する食物嵌頓や嚥下障害もQOLに大きな影響を与える。食べ物が詰まることへの不安、アレルゲンを避けなければならない、軟食、食の変更を要することなどから患者はsocial situationsを避けるようになる

 

 

 

 

診断

 

好酸球性食道炎は人口統計的特徴がある。他のどの人種よりも白人に多く、女性に比べ男性が3〜4倍多い(11)

 

好発年齢のピークは30〜40代であるが、最も若い年齢では1歳、最高では89歳まで報告されている

 

喘息、アトピー性皮膚炎、季節性アレルギー、口腔アレルギー、他のIgE関連症候群などのアトピー性疾患が好酸球性食道炎患者の100%に昇るまで認められることが報告されている(12)

 

他の疾患も好酸球性食道炎との関連が言われている。膠原病、炎症性腸疾患、Ehlers-Danlos and Loeys-Dietz syndrome、 他の自己免疫性疾患、アカラシア、バレット食道、食道閉鎖症、肥大型心筋症などである(13, 14, 15, 16, 17)

 

 

 

好酸球性食道炎の臨床症状は年齢によって異なる

 

小児では症状が変化し、より年少の小児では発育不全、嘔気、嘔吐、年長になると腹痛、胸痛、胸焼けなどがみられる。10代になると狭窄による嚥下障害がより顕著となり成人になっても持続する。成人においてはほぼ100%の割合で嚥下障害が認められる(18)。食道狭窄の結果食物嵌頓がよく見られる症状である

 

 

 

診断はいくつかのガイドラインによって規定されている(19, 20, 21, 22)

 

成人における好酸球性食道炎は食道に関する症状と食道好酸球浸潤を両方認めることで定義される

 

好酸球性食道炎は成人患者の90%以上で嚥下障害を認め、40%以上が他のアトピー性疾患を有し、診断は比較的容易である

 

嚥下障害があれば通常消化器内科へ紹介される。しかし逆流性食道炎も症状、内視鏡所見、組織所見において好酸球性食道炎と重なる部分があり、また併存する場合もある。したがって好酸球性食道炎の診断は臨床判断を必要とし、内視鏡、放射線画像、組織所見が好酸球性食道炎を強く示唆する場合に単独で、あるいは逆流性食道炎と併存するものとして診断される。以前の基準ではPPIに反応する症状と好酸球増多は好酸球性食道炎から除外されていたが、PPIに反応する好酸球性食道炎がその亜型として存在することが確認されている

 

 

診断は内視鏡所見に依存する。初期の頃には線状溝、白斑、粘膜浮腫、輪状溝、狭窄形成などを確認することが基準となっていた。2011年にHiranoらはこれらの各所見の有無および重症度を点数化して内視鏡的スコアリングシステムを作成した。このスコアは広く有効性が確立されている(23)。現在EREFS(Edema of the mucosa, esophageal Rings, eosinophilic Exudates as white specks, linear Furrows, esophageal Stricture )スコアは診断、臨床試験、フォローアップの重要なパラメーターとなっている

 

 

 

 

内視鏡・組織検査の他にも好酸球性食道炎の診断に有用な方法がある

 

バリウム食道造影は内視鏡にて狭窄が確認できなかった場合の補助となる。内径の狭窄が15mmに満たない場合の25%は内視鏡で確認できなかったが、食道造影によって検知されたと報告されている(24)。放射線検査によって障害を認める食道の範囲および腔の内径を記録し重症度を評価することが可能であるかもしれない

 

組織検査に加え、内視鏡および放射線検査による食道の炎症および線維化の評価が好酸球性食道炎のステージングに不可欠である。これらのデータが疾患の重症度、病期、予後、治療の必要性に対する理解を提供する

 

 

 

AGA AGREE conferenceによる診断基準(22)

食道の機能不全による症状

アトピー性疾患の併存が好酸球性食道炎の疑いを高める

内視鏡検査による輪状溝、縦走溝、白斑、狭窄、crepe paper mucosaなどの所見が好酸球性食道炎の疑いを高める

食道生検による15個/HPF以上の好酸球浸潤

好酸球浸潤が食道に限局する

好酸球性食道炎以外で好酸球性食道炎の原因となる、あるいは寄与する疾患の評価

 

 

Summary of European statements and recommendations on management of EoE(20)

年長の小児および成人では、固形食の嚥下障害、食物嵌頓、嚥下に関連しない胸痛などがよくみられ、年少の小児および乳幼児では嘔気、嘔吐、腹痛、胸焼け、胸痛などがよくある症状である

 

内視鏡的に粘膜異常を認める異なる部位から少なくとも6個の生検が行われる必要がある

 

好酸球性食道炎の診断に必要な好酸球の密度は15/HPF以上である

 

組織の評価はヘマトキシリンエオジン染色で可能である

 

好酸球のピーク密度に加え、以下の組織学的特徴も認められるかもしれない;微小膿瘍、基底層の肥厚、上皮細胞間隙の開大、好酸球の表層への集積、乳頭の延長、粘膜固有層の線維化

 

現在のところ、好酸球性食道炎の診断およびモニターにおいて信頼できる非侵襲性のバイオマーカーはない

 

症状は組織学的活動性と必ずしも一致しないため、疾患をモニターするためには組織学的検査を継続する必要がある

 

内視鏡所見のみでは好酸球性食道炎の診断を信頼をもって行えない

 

未治療の好酸球性食道炎は症状および炎症の持続と関連し、食道のリモデリングをきたし、その結果食道の狭窄形成および機能不全をもたらす。抗炎症治療が疾患の進行を抑えるエビデンスも認められている

 

好酸球性食道炎は社会的および精神神経的機能を阻害し患者のQOLを低下させる

 

好酸球性食道炎が前癌状態であるというエビデンスはない

 

 

 

 

鑑別

 

好酸球性食道炎の鑑別疾患の多くは稀な疾患であるが、その中で逆流性食道炎が最もよく見られ、好酸球性食道炎との鑑別が難しい。その理由には食道遠位部の狭窄が比較的高い頻度で見られること、両疾患とも頻度が高くまた併存する場合があること、食物アレルゲンの逆流に食道粘膜が晒されること自体が好酸球性食道炎に直接寄与する可能性があること、などである。したがって食道pHモニタリングや好酸球浸潤の程度や部位を評価するだけでははっきり鑑別することが困難である

 

現段階では個々の患者での所見を総合的に評価することで診断が行われる。たとえば、好酸球食道浸潤を伴う中心性肥満の70歳白人男性がグレードDの食道炎を認める場合は逆流性食道炎による可能性が高く、反対に、20歳の白人男性で固形食の嚥下障害が5年間あり、喘息、鼻炎が併存し、内視鏡所見で食道の浮腫、縦走溝、輪状溝が認められる場合は好酸球性食道炎が考えられる

 

好酸球性食道炎の診断は病歴とともに画像および組織評価を総合して行うことが現在のスタンダードである

 

 

 

鑑別疾患

アカラシア

アレルギー性血管炎

食道クローン病

薬物過敏反応

食道平滑筋腫

移植片対宿主病

好酸球増多症候群

寄生虫感染

類天疱瘡

逆流性食道炎

 

関連疾患

過剰運動症候群

 Marfan syndrome type II

 Ehlers-Danlos syndrome

 Loeys-Dietz syndrome

好酸球性胃炎/腸炎

膠原病

食道閉鎖症

セリアック病

炎症性腸疾患 

 

 

 

 

 

 

治療

 

治療のゴールは合併症の予防、疾患の安定化、線維化の改善である。現在利用できる治療によって線維化の改善が達成できるかは不明である

 

最もよく見られる合併症は食道狭窄である。これは限局的な狭窄からsmall-caliber esophagusと呼ばれる広範囲にわたる狭小化までにおよぶ。遠位部の狭窄は逆流性食道炎あるいは好酸球性食道炎でも見られるが、バレット食道を伴わない近位部の狭窄は好酸球性食道炎によるものである

 

他の合併症には内視鏡的拡張術による、あるいは自然発生する食道穿孔がある(Boerhaave syndrome)(25)

 

2つの感染症が好酸球性食道炎との関連を認める。食道カンジダがステロイド局所投与による合併症として5%にまで起こる(26)。また単純ヘルペスが好酸球性食道炎を合併する、あるいはそれに先行することが報告されている(27)

 

治療の1つのエンドポイントは食道粘膜の好酸球の減少とされてきた。多くのガイドラインで好酸球15/HPF以下の達成を推奨しているが、現在の薬物治療トライアルでは追加のエンドポイントとして6/HPF以下と0/HPFを採用している

 

しかしこれらの数量的エンドポイントは疑問視されてきた。食道好酸球浸潤は均一でなく、生検では少量の粘膜しか採取せず、好酸球数と他の評価による疾患の活動性に不一致を認めるためである。よって治療成功のより相応しいエンドポイントは好酸球数の低下のみならず、EREFSスコアの改善および症状の改善である

 

症状改善のみの指標は組織学的反応の推測と一致しないことが分かっている。これは炎症がコントロールされても残存する狭窄による嚥下障害が持続することからも理解できる

 

炎症性腸疾患と同様に、はっきりした寛解は好酸球の欠如、症状の消失、内視鏡所見の正常化として定義される(28)。残念ながらこれを達成できる患者は10%にすぎない。この新たなエンドポイントに基づき、好酸球性食道炎の治療のゴールは食道好酸球浸潤の改善、適度な食道径の回復および維持、症状のコントロールである

 

 

 

好酸球性食道炎には3"D's":diet、drugs、dilatationによって要約される効果的な治療手段がある

 

Dietは炎症過程を開始させる食物アレルゲンを除去することによる効果の高い治療法である。6-elimination diet(牛乳、グルテン、大豆、卵、ナッツ、シーフード)は75%の割合で効果が認められ、薬物治療と同程度の有効性をもつ(29, 30, 31, 32)。稀に除去の範囲をライ麦、とうもろこし、豆類にまで広げる必要がある患者もいる(32, 33)

 

子供では成分栄養剤で治療される場合もあるが、成人においては全てのアレルゲンが除去されているため非常に効果が高いものの、それが使用されることはほとんどない(3)

 

食事療法の問題は好酸球性食道炎の原因となる多くの一般的な食物を避けなければならないことである(たとえば牛乳とグルテンはおよそ50%で原因となる)。食事療法の簡便性が改善してきており、多くの患者では2あるいは4つの食物アレルゲンを除去した食事で治療されている(34, 35, 36)

 

食事療法の限界は食物アレルゲンを追加あるいは除去する度にその反応評価のために頻回の内視鏡検査を必要とすることである。1つのスタディでは食物アレルゲンの同定のために内視鏡を最大10回まで必要とした、と報告されている(32)。しかしベッドサイドに麻酔科医をおかずに行われる非内視鏡的検査が行われ始めている。orally passed sponge(37)、string testing(38)、あるいは経鼻内視鏡(39)などの単純な内視鏡装置を使用すること、などである。これによって食事療法はより容易になっていく事が期待されている

 

 

 

 

 

薬物治療はプロトンポンプ阻害剤(PPI)あるいはステロイド局所投与によって行われる。高量のPPI1日2回投与を8週間行うことで40〜60%の割合で組織学的寛解を達成できる(40, 41)。低量投与あるいはPPIの速やかな代謝に関連するCYP2C19遺伝子を有する場合は効果が低くなる。PPIが有効である機序は酸抑制以外に抗炎症作用があり、食道のバリア機能を回復させることによる可能性が考えられている(42)

 

 

ステロイド局所投与は60%〜95%の割合で有効性が認められる(26, 43, 44, 45, 46)。好酸球性食道炎に対し現在FDAが承認している薬剤がないため、ステロイド局所投与は喘息吸入薬によって行われるため、投与が面倒である

 

新たに好酸球性食道炎と診断された111人の患者で行われたRCTでは経口粘性budesonide 1mg 1日2回とfluticasone multidose inhaler 800mcg 1日2回が8週間投与で比較検討された(47)。以前の試験ではbudesonideの優位性が示されていたが、両グループにおいて好酸球性食道炎の改善、内視鏡的活動性スコア、症状の改善が同程度に認められた。問題はどのようにステロイドを有効的に服用するかの注意深い指示が必要となることである

 

主にはfluticasoneスプレーとbudesonide液の2つの形状がある。fluticasoneはスプレーを嚥下することで投与が行われ、budesonideは粘液に混入して投与される。両剤とも1日2回投与で食道粘膜との適切で長い接触を保つために服用に対する注意深い指示が与えられなければならない

 

好酸球性食道炎の病態生理に関連するサイトカインに対する生物学的治療も研究が行われている。現在のところ、インターロイキン5および13に対する抗体を利用した生物学的治療のトライアルの結果、将来的な効果が期待されている(48)

 

 

 

 

 

内視鏡的食道狭窄拡張術は多くの成人好酸球性食道炎患者の欠かせない治療法である。拡張術の1つの懸念は食道の線維化が存在するため穿孔のリスクが高いことである。しかし大型施設で行われたsubsequent seriesでは食道拡張術は注意深く行われれば安全で、穿孔の発生率は1〜2%であった(49)。穿孔が起こった場合、多くは保存的に治療され、手術治療あるいはステント留置が必要となるのは1%以下である。患者は適度な食道内腔径を達成するために複数回の拡張術が必要となるかもしれない

 

決着のついていない問いは拡張術は薬物治療の前に行うべきか、あるいは後に行うべきか、というものである。薬剤による炎症のコントロールによって症状の改善、そして穿孔のリスクを下げられることが期待できるかもしれないからである。一般的には頻回の食物嵌頓、体重減少、食事摂取不良などの重度の症状がある場合以外はまず薬物療法から開始する方法が取られる

 

 

 

 

維持療法の役割も鍵となる問題である。以前は薬物治療を8週間行うことが推奨されていたが、成人においてほとんどの場合は再発し、食道狭窄へ進展してしまう懸念より長期的な治療が検討されてきた。食事療法を主に継続したいと望む患者では長期治療を行いやすいが、薬物療法を必要とする、あるいは選択する患者はより慎重に決定される。少なくとも維持療法を受けるべき患者にはその特性がある。治療中止後に速やかに再発する、重度の狭窄(特にsmall-caliber esophagus)、頻回の食物嵌頓などである

 

維持療法のPPIやステロイドの投与量は明らかでない。スタディではbudesonide 0.25mgの投与が食道好酸球浸潤のコントロールに対しプラセボよりも優位であったが、症状では有意差が認められず、12ヶ月以内の再発率は75%であった(50)。したがってより高量の長期治療が提唱されている(28)。同様に寛解をもたらすのに効果的な投与量のPPI治療における12ヶ月の再発率は27%であった(51)。これらの結果より維持投与量は寛解を達成するのに必要な投与量と同じであることが示唆されている

 

理論的に食事療法は寛解をもたらすのに適切なものが長期の維持療法にも効果的であると考えられる。しかし長期のアドヒアランスは、特に多数の食物を避ける必要がある場合は困難である。結果、長期的にはステロイド投与を代替として考慮する必要があるかもしれない。また厳密な食事制限を行ったとしても、それとは独立して環境要因によって疾患が活性化してしまう懸念もある

 

他の問題としては、どのように好酸球性食道炎を長期的にモニタリングするかということがある。治療に対する長期的な反応をどの検査を使ってどのくらいの頻度で行うかに関する明瞭な推奨はない。症状が安定していることだけでは好酸球性食道炎の活動性がないことの証明にはならないというのがコンセンサスである。現在のところ長期的なモニタリングは症状の評価から生検を伴う内視鏡または放射線画像検査にわたって施設毎に異なっている

 

 

 

 

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インザクリニック 

アナルズオブインターナルメディシン

2020年5月5日

 

 

 

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